広い砂漠、緑のオアシス、神秘的な色彩を帯びた漢時代の絹織物、リズミカルな于闐(ウテイ)楽、ピカピカと光る照明といった舞台環境のなか、新疆和田新玉歌舞団による歌舞劇「万方楽奏」(四方が音楽を奏でる)は、和田の独特な風格を持つ人文景観や民族風情を具現し、歴史をさかのぼり、人々の美しい生活への憧れを表しています。
和田の古い呼び方は「于闐」といい、かつて、シルクロードの重要な町でした。崑崙の神話、数多くの古代文化遺跡、「五星出東方利中国」、(中国では水・金・火・木・土の五星が東方に現れる現象は、吉祥のサインとされている)の絹織りもの、上質の「羊脂玉」マトン・ファット・ジェード「などが特産であることから、和田は「玉石のふるさと」や「シルクのふるさと」、「絨毯の都」、「果物の里」などと呼ばれています。中国と西側の経済や、文化、宗教の融合と発展によって、独特な和田の文化が形成されました。
この歌舞劇は、和田地区が改革開放後の天地をひっくり返したような変化、政府の恵民政策が国民にもたらした利益、民族大団結と経済発展の素晴らしい局面を芸術の手段を通じて表現しています。
歌舞劇「万方楽奏」の公演準備は今年の初めに始まりました。公演グループには各民族の人が参加し、それぞれ異なった文化的視野を生かし、現代的な風格を持つ歌舞劇を作ってきました。
和田地区新玉歌舞団の責任者王麗娟さんは記者に対し、「この歌舞劇の公演をでは、新疆各民族、特にウイグル族の芸術を表現することが期待されています。この歌舞劇は和田の少数民族の様子とそれに、延々と続く崑崙山脈や広い砂漠の独特な風景を描いています。
この歌舞劇の出演者はほとんどが舞台経験のない女の子で、和田地区の7つの県から応募によって選ばれ、毎日苦しい練習をしていました。今年の6月に、和田新玉歌舞団は北京国家大劇場で公演しました。この出来事は団員たちを大いに興奮させました。26歳の李佳さんは記者に対し、「私たちにとって、国家大劇場で公演できることは一生の誇りだ」と語りました。
新玉歌舞団の前身は1957年に設立された和田文工団でした。かつて、1965年に北京で公演し、故周恩来首相と会見した際、「清新な玉石」という意味の「新玉歌舞団」へと名のりました。今年10月、上海万博へ出演する予定になっています。公演を通じて、ウテイ舞踊と悠久の歴史を持つ中華文化の素晴らしさを世界各国からの来場者の前で再現します。(董燕華)
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