チベットは旅行愛好者が憧れる土地の一つです。高原、雪山、神秘な色彩に満ちたチベット族の風情はここを訪れる国内外の観光客を魅了しています。観光業はすでにチベット経済の主要産業となり、地元の農牧民の生活に大きな変化をもたらしました。先祖代々農牧業に従事してきたチベットの人々は現在、民宿を経営し、各地からの観光客を受け入れると共に、チベットの文化を紹介し、生活の水準を上げています。
ナムツォ(納木錯)はチベット語で「天の湖」と言う意味です。ナムツォはラサ市より100キロを離れた当雄県にあります。中国2番目の塩水湖であり、世界において海抜がもっとも高い塩水湖でもあります。
今年25歳のチベット族の若者ゴンガさんの家はナムツォのほとりにあり、毎日、清らかな湖の波音を聞きながら生活しています。ゴンガさんは「チベット族の人々はナムツォに憧れています。ナムツォはチベット族の命でもあります。毎日、多くの人がここに来て祈願します。波の音を聞くと、神聖な天国に誘われたような気持ちになります」と話しました。
ナムツォの美しい風景と独特なチベット文化は国内外の観光客もを引き付けています。しかし、ここの農牧民の生活は貧しいものでした。ゴンガさん一家の所得は少なく、年間約2000元でした。
観光業の開発に伴い、地元住民の生活は大きく変化しました。地元政府の手配のもと、人々は自家のヤクや馬、チベット犬と呼ばれるチベタン・マスティフを綺麗に飾って、湖のほとりにつれて行き、観光客を楽しませています。観光客はヤクに乗って遊んだり、チベタン・マスティフと記念写真を撮ったりしています。観光シーズンには収入が一日数百元になるということです。
ナムツォの四季がはっきりしており、もっとも綺麗なのは6月で、一日のうちに雨、雪、雹が降ることもあり、頭を上げれば、雪山を見ることができます。足元には草が茂り、湖と空は青くて透き通って、雲もうすく漂っています。
ここ数年、地元政府は景勝地の保護を重視し、管理を強化してきました。当雄県の県長は、「農牧民が観光業の経営を支援しています。これで、生活を大きく改善することができます」と語りました。
現在、チベットではゴンガさんと同じように観光業に取り組む人々が増えてきました。チベット北部の草原で、牧畜民たちはテントを張って、民宿を作り、観光客に宿場と草原特有の食品を提供しています。観光客は馬に乗って、辺りを遊覧することができます。
チベット自治区 観光局の統計によりますと、2009年、チベットを訪れた国内外の観光客数は500万人で、それによる収入額は52億元に達し、そのうち、農村の観光業の発展は速く、観光業に従事する農牧民の数は4万人に上ったと言うことです。
自治区常務委員会の呉英傑副議長は「今後、農牧民が観光業に従事する技能訓練を強化し、観光資源が多い農牧地区の観光業を支援していく。2015年まで、これらの地区で観光業に従事する農牧民の数は15万人になる見込みだ」と述べました。(翻訳:トウエンカ)
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