中国西南部貴州省の安順には、黄果樹という観光地があります。この地方では、山の峰が連なるほか、多くの滝が見ることができ、有名です。黄果樹観光地には、石村、天星橋、郎宮滝などの6つの滝があります。特に世界的にも知られているのが、黄果樹滝です。なんと18も大きな滝があります。

　黄果樹滝は中国一の滝です。現地の植物・黄果樹という木の名前をとってつけられました。この滝はほかの滝と違って、観光客は、上下、左右、前後の六つの方向からこれを鑑賞することができます。この六つの方向から見た滝は風景がそれぞれ違います。このため、黄果樹滝は世界でも有名な滝となっています。

　先ほども紹介したように、黄果樹滝を中心に、周辺には18の滝があり、大きな滝の群れが形成しています。このきれいな景観は、数年前、ギネスブック本部に、世界最大の滝群れと認定されました。この滝について、現地の民族、ブイ族のガイド、イ芳さんは、次のように紹介しました。

　「黄果樹滝の半径20キロ以内に、17の滝があります。黄果樹滝は、幅101メートル、高さ77.8メートル、春夏秋冬・四季によって水量が違い、景観もそれぞれ違い、きれいです」

　黄果樹観光地には緑濃い山があり、川があり、木々が茂っています。この自然の木のトンネルを歩きながら澄んだ空気を吸うと気持ちがリフレッシュします。ここのきれいな空気について、ガイドのイ芳さんは、次のように話しています。

　「滝に近づくと、まるで霧の中にいるようです。この中に酸素がいっぱいあります。皆さんは、ここで肺をきれいにすることができます」

　貴州省の黄果樹地域にはミォ族、ブイ族などが少数民族が住んでいます。緑いっぱいの山間の道を歩きながら、ミォ族の若い女性の歌声が聞こえてきます。また、渓流の流れの音、鳥の鳴き声、まるでコーラスを聴いているようです。

　滝に近づくと、巨大な水のカーテンが、数千頭の馬のひずめの音のような音を出し、幾つもの虹のアーチがかかっています。

　2005年、黄果樹観光地は、「中国国家地理」という雑誌に、「中国で最もきれいな観光地」と評価されました。また、「人民日報」には、「ヨーロッパからの観光客が大好きな中国観光地ベスト10」として評価されました。2007年3月、黄果樹観光地は国家観光局から全国初の五つ星レベルの観光地に指定されました。今、その名前は世界で知られて、毎年たくさんの観光客が訪れています。

　今年61歳の台湾の観光客、張さんは黄果樹滝を見てとても興奮しています。こう感想を語ってくれました。

　「初めて黄果樹滝を見ました。言葉はひとつしかありません。それは美しい、のただ一言です」

　陝西省からの観光客、郭さんは次のように言っています。

　「黄果樹滝を見て、その雄大さに驚きました。そして周りの風景も美しく、空気もきれいです。また、気がついたのは、ここの環境保護がきちんと行われていることです。感心しました」

　黄果樹観光地は、生態系保護などの面で収めてきた成果も評価されています。これについて、貴州省観光局の付迎春局長は、貴州省の観光業の発展の理念について次のように述べました。

　「観光業は、現地の経済を促進し、現地の住民にも利益をもたらしています。今後、それだけではなく、動物や植物などの生態系を保護し、特色ある文化を守ることを目指しています」

　美しい風景と健全な生態システムは観光客をひきつける大きな理由です。観光業の発展は環境保護と不可分です。

　貴州省の黄果樹観光地は、四季によって景色がそれぞれ違います。一年中、観光できます。皆さん、ぜひ黄果樹観光地を訪れてください。