千島湖は、浙江省の中心都市杭州と安徽省の黄山の間にあります。千島湖には1078の小島があるため、千島湖と名づけられました。また、この湖は、上海を含んだ長江デルタ地域の裏庭とも呼ばれています。上海から千島湖景勝地まで300キロあり、観光バスや鉄道などを利用して訪れることができます。

　千島湖は自然の風景が美しく、生態環境がきちんと保護されています。ここは中国初の国家レベルの観光地であり、中国最大の森林公園、国家レベルの生態保護モデル地区でもあります。

　千島湖は面積が573平方キロメートル、水の量は178億立方メートルあり、深さが平均34メートル、透明度が7メートルとなっています。千島湖の水質は国家一級レベルを維持し、ここの水は直接飲むことができます。

　このような綺麗な湖の中で、淡水魚がまるで有機野菜のように、有機的に養殖されています。ここの魚の種類は87種類で、これまで数年間を経て、ここは中国一の有機淡水魚養殖のモデル地区となっています。

　今、千島湖の綺麗な風景を見ながら、淡水魚料理を味わうことがブームとなっています。有機淡水魚を看板料理とするレストランはとても繁盛しています。今、千島湖観光地にレストランが150軒あります。千島湖を訪れた観光客は皆ここの看板料理、有機淡水魚の頭を食材にした料理を食べます。調理法は、醤油で煮る、蒸す、スープにするなどがあります。ここはレストランが林立しており、本場の味を味わいたいならば、中国一有名な魚料理店と呼ばれる「千島湖魚味館」がお勧めです。多くの観光客がこの味を求めて千島湖を訪れます。上海からの観光客、陳栄華さんは千島湖を訪れる前に、インターネットで千島湖観光地のレストランを細かく調べていました。多くのユーザーが「千島湖魚味館」を推薦しているのを見つけて、ここで晩御飯を食べることにしました。食事の時間になると、この店はいつも満員なので、陳さんと友達は、ピーク時を避け、午後4時ぐらいに、この店に入りました。陳さんは食事をしながら、淡水魚の頭の料理の味を紹介してくれました。

　「ここの魚を食べるため、やってきました。やはり美味しいですね。これまでいろいろな魚料理を食べましたが、ここの魚の頭は大きいし、泥臭さみがぜんぜんありません。その理由はおそらく魚の生息の環境がいいのでしょう。ここの魚は全部有機養殖だそうです」

　美しい風景、水質の透明さ、綺麗な空気、湖の浪が小さいなどの有利な条件で、2005年中国体育総局は、国家水上トレーニングセンターをここに置くことを決めました。およそ2年の工事の末、2007年2月、室内練習場、スポーツ研究室、トレーニングジムを備えるセンターが竣工しました。これは、中国の水上スポーツ選手にとって理想的なトレーニングの場所となっています。中国人選手が去年の北京オリンピックのボートの種目で金メダルを獲得できたのは、ここでのトレーニングのおかげかもしれませんね。

　水辺は、人々が魅了される１つの要素です。観光客は、川の流れが激しいところで急流下りを楽しむことができます。ボートに乗って、急流下りをしながら両岸の水墨画のような風景を見るのは最高でしょうね。ほかには、千島湖の駝鳥島付近の水域に、水上大世界という水上遊園地があります。ここでは、水上オートバイ、モーターボート、水上自転車、水上パラシュートなどがあり、このような刺激たっぷりの体験をすれば、日頃の生活の中でたまっていた悩みなどは全部消えてしまうでしょう。

　ある観光客は、千島湖を琴に例えました。ここの水はゆったりと流れて、千島湖のメロディを演奏しているようです。上海からの観光客、厳麗ナさんは、ここの風景が大好きだそうです。厳さんの話です。

　「千島湖を見て、心が開放されました。湖は大きいし、島もたくさんあります。水があり、山もあり、ほかのところにはこのような風景はありません。人生の中で一度は見なきゃいけないところだと思います」

　60歳を超えた浙江省嘉興市の観光客、沈昕さんは、千島湖の風景をカメラに収めました。ここの風景について、沈昕さんは、次のように話しました。

　「初めて千島湖に来ました。来る前に、周りの人から千島湖の風景は美しいと言われました。今日、ここに来て、水がきれいで、風景も美しいと実感しました」

　ここ数年、千島湖を訪れる観光客の数が急速に増えています。観光客の様子について、千島湖観光局の方信局長は、次のように語りました。

　「毎年、国内の観光客は延べ300万人ぐらいです。また、アメリカやヨーロッパ、日本、韓国、東南アジア諸国、香港やマカオ、台湾地区からの観光客も増えています。2008年、千島湖の観光業収入はおよそ30億元（日本円でおよそ450億円）に上っていました。千島湖は、中国一、世界で有名な観光地、リゾート地になることを目指しています」