揚州は、江蘇省の中部にあり、2500年の歴史をもち、中国政府が初めて指定した24の歴史文化都市の一つです。2006年国連の人間居住賞を受賞しました。揚州は古代から陸と水路の交通要衝で、交通が非常に便利です。上海から揚州まで観光バスと長距離バスが走っており、4時間ぐらいかかります。北京と揚州の間は特急列車もあります。走、夜北京を離れ、翌日揚州に到着、およそ10時間ほどかかります。

　清の時代、揚州はとても栄えていて、金持ちたちは屋敷の中にきれいな庭園を造りました。毎年3月になると、新緑が芽吹き、小雨が降り、揚州の有名な花、額アジサイによく似た瓊花が咲き誇ります。この時期は揚州の一番の観光シーズンです。また9月と10月、揚州では月見をする習慣があります。この時、いろいろなイベントが行われます。特に庭園で月見をするのは最高ですね。そのほか、大運河の舟に漕ぎ出して、月見をするのもいいですね。実は夏でも、冬でも揚州ならではの美しさがあり、一年中観光できます。の

　古代、揚州は優れた画家や詩人などを輩出していました。今日まで多くの名所旧跡ときれいな庭園が残っています。このほか、揚州を代表する湖もあります。それは痩（ソウ）西湖です。痩というのは、杭州の西湖に比べて揚州の湖は細長いので、痩西湖と呼ばれるようになりました。痩西湖の特徴について、現地のガイドの夏良萍さんは、次のように説明してくれました。

　「痩西湖の一番美しいところは、この痩せているということですね。今、人々はダイエットをしたがっています。杭州の西湖は唐の時代の美人、楊貴妃にを例えられるならば、揚州の痩西湖は、宋の時代の美人、趙飛燕のようで小奇麗ですね」

　痩西湖は歴史も長く、市民や観光客に愛されています。この湖の両側には、柳の枝が水面に垂れており、古代のいろいろな木造の建物があります。また、痩西湖の隣に、観音山があります。この山にはお寺がたくさんあります。江南第一の霊山と呼ばれています。また、古代からここも月見にいい場所です。ガイドの夏さんは、また、痩西湖の特徴を次のように紹介してくれました。

　「痩西湖は長さ10キロあり、舟に乗って、あるいは歩いてこの湖の風景を楽しむことができます。昔、この湖のほとりにいくつかの個人の庭園がありましたす。今は、痩西湖公園の一部となっています。揚州の庭園には、南方庭園の秀麗なところもあれば、北方庭園の雄大さもあります。このため、観光客は、南方出身の人にしろ、北方出身の人にしろ、揚州の痩西湖を好きになります」

　このほか、揚州には、名刹の大明寺というお寺があります。また、有名な庭園には、都市の森と呼ばれる「何園」と築山が見事な「個園」があります。そのほか、隋と唐の時代から、歴代の皇帝は、ここに離宮を置きました。

　揚州は古代から開放的な都市です。唐の時代、揚州は東南地域の最大の都市で、対外経済と文化交流の４大港の一つです。当時、揚州に住んでいた外国のビジネスマンは１万人以上でした。揚州出身の鑑真和上は、仏教の真義を日本人に伝えるため、６回も日本への渡航に挑んで、命をかけるほど苦労をして、ようやく日本に着きました。その後仏教をはじめいろいろな知識を日本人に教えました。外国人として、新羅の崔致遠（チェチウォン）、イタリアのマルコポーロが揚州に来たことがあります。現在、揚州は、世界の10の国の13の都市と友好都市を結びました。

　揚州の友好都市の一つ、オランダのブレダ市のヴェルデン市長は、ちょうど揚州を訪問しています。ヴェルデン市長は、今回揚州訪問の感想を語ってくれました。

　「歴史、文化、経済、社会から見れば揚州の将来は明るいです。毎回、揚州を訪問して、違う体験を得ました。オランダに帰って、揚州のことをブレダ市の市民に紹介しました。今後、より多くのブレダ市の市民が揚州への観光にやってくるでしょう」

　揚州の食べ物も美味しいです。またレジャー活動も多いです。揚州市民は朝、小さい肉まんを食べて、夜は銭湯に行きます。飲食業とマッサージなどがとても盛んです。揚州のレジャーについて、揚州の王玉新副市長は、次のように述べました。

　「歴史上、揚州はレジャー施設などが多かったのです。今、揚州にやってくればきれいな風景、庭園、湖を見て、美味しい料理が食べ、マッサージ、銭湯などでさっぱりし、心身ともにリラックスできます。このようなレジャー都市揚州を作りたいです」

　王副市長によりますと、今、揚州は観光業で都市を振興しています。この都市発展の戦略について、王副市長は、次のように述べました。

　「国内外の方々が揚州にやってきて投資したり、観光したりすることを歓迎します。揚州に一度着来たら、きっと好きになり、２度も３度もいらっしゃると思います。揚州は世界中の方々を歓迎します」（担当：任春生）