「化け物の恐れるもの」
むかし、幽霊や化け物を恐れないという介さんがいた。彼は化け物に出会い、、もし悪さをするのなら懲らしめてやろうと思っている。そして旅を続け、あるところに着くと気味が悪いといわれているところに住む。
と、ある年に山東に町に来た介さん、ここには変なものが出る屋敷があると聞いたので、屋敷の主が不思議がるのを無視しそこに一人で泊まらせてもらった。
そしてその夜は一人で酒をのみ、いい気持ちになって明かりをつけたまま寝た。
と、夜中になってレンガのかけらであろうか、天井の梁に当たった。
この音に目が覚めた介さんが叫んだ。
「もし、お前が化け物だったら、勝手に続けろ!」
すると今度は、なんと砥石が飛んできて、介さんの寝ている床の横にある卓に当たった。
「ふん!そんなことぐらいで怖がる俺様じゃないよ」
介さんはこういうと腕枕をして、今度は何が出るかと睨んでいた。
そこに大きめの石が飛んできて、その卓を壊してしまった。
これには介さん、とうとう怒り起き上がって怒鳴った。
「なんだ!それで俺様をここから追い出す気か!人を見くびるにもほどはある!間抜けな奴だ!お前に勇気があったら、俺さまの頭を砕いてみろ!」
介さんはこういって床の側に仁王立ちになり、頭を上げて天井を睨んだ。
これには相手も驚いたのかしばらは何もしなかった。
「こら!化け物!早くしろ!俺さまは短気なんだ!!」
この介さんの怒鳴り声に、天井で何者かが喉を鳴らし外に抜け出した気配がする。
これに気付いた介さんがさっそく外に出てみると、時は東の空が明るくなり始めたころ。介さんが、そのとき見たのは恐ろしい顔をした化け物で、この化け物は、しょんぼりしてふわふわと東の空を飛んでいったという。
それからこの屋敷には化け物はでなくなったわい!
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |