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「鶴と仙人」

2009-07-21 14:02:57     cri    























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 むかし、張華という気の優しい男がいた。

 ある日、張華が山で草刈をしていると、近くで鳥の鳴き声がする。そこでその声のほうに行くと一羽の鶴が草の上にうずくまっている。

 「あれ?こんなところでどうしたんだ?」と近寄って見ると、その鶴は一本の足が折れて血を流し、痛そうに鳴いている。それに人間が近寄ってきたので痛みをこらえ必死に逃げようとしている。

 これを見た張華がいう。

 「あれあれ!かわいそうに。怖がることはない。いま手当てしてやるからな」と懐から取り出した布を使って、鶴の怪我した足にそっと包帯をした。これには鶴は安心したのかおとなしくなった。そして張華が鶴を抱き上げたので、鶴は悲しい顔して張華を見上げている。

 「だれだ!お前をこんなに痛い目にあわせたのは?」と張華が暗い顔していっていると遠くから数人の話し声が聞こえた。

 「確かに仕留めたんだが、どこに逃げたのか?!」

 これを聞いた張華、これはいかんと思い、怪我をした鶴も悲鳴のような声を出した。そこで張華は、あわてて鶴を草むらに隠したので、鶴のほうも人間の心を察したかのように、声も出さずにおとなしくしていた。そして張華は草刈を続ける真似をしていた。こうして数人の弓矢を手にした男たちが近づいてきた。

 張華はこれを見て思った。

 「はは潤オん。こいつらだな。確か金持ちの張仁義の手下だった。鶴を苦しめたのはこいつらだな!。ひどいやつらだ」

 数人の男たちが張華に怖い顔して聞いた。

 「おい!そこの奴!怪我した鶴を見かけなんだか?」

 「鶴?知らないねえ!鶴がこんなところにいるのかい?」

「知らなきゃいいんだ!おい!仲間たち、どうしよう?ここには逃げて来ていないみたいだぜ!」

 「仕方がねえ!ほかのところを探してみよう」

 こうして怖い顔をした男たちは、どこかへいてしまった。しかし、張華は油断しなかった。やがてお日さまが西の空から落ちるのを待ってから、怪我した鶴を大事に家に抱きかえった。そして張華はその日からしっかりと鶴の面倒を見たので、一ヵ月後に鶴の怪我はよくなり、元気を取り戻した。そこで張華は鶴を放そうと思っていたが、どこからことが知れたのか、、地元の金持ちである李仁義が張華が鶴を飼っていると聞き、その日はかつて張華が会ったことのある数人の手下を連れて張華の家にやってきた。

 「こら!張華!お前はわしの手下が射止めた鶴を隠していたそうだな!このもの知らずめが!今日はわしの鶴を取り戻しに来たぞ!早くわしの鶴を返せ!」

 こう言って、張華がこれ答えないうちに、手下たちが家の中に入り込み、ものをひっくり返してかの鶴を見つけ出すと鶴をかごに入れた。これを見た張華は必死になって止めようとしたが、なんと手下の一人に殴り倒されてしまった。

 そして李仁義はいう。

 「はははは!これでわしも長生きできるワイ。鶴の肉を食えば長寿できるというからな。これはめでたいわい!ひひひひ!」

 これを聞いた張華、なんというやつだ!仙界の鳥である鶴を食べるとは!何とかしてみせるとそのときは思った。もちろん、一ヶ月も一緒にいて、毎日面倒を見ていれば、鶴とも感情が生まれてくる。だから、鶴を食うと聞いて張華は黙っていられないはず。そこで翌日の夜半、張華は李仁義の屋敷に忍び込び、鶴を入れた籠を見つけると、「早くお逃げ」といって鶴を放してやった。こちら鶴、命の恩人に何度か首を縦に振ってお礼すると、空へ飛び立った。

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