春節に控えて、中国人は様々な準備に取り組んでいます。大掃除をしたり、年越しの料理を用意したり、帰省の切符を買ったり、家族へのプレゼントを選んだりして、さらに、今年、一部の若者たちは何と帰省のために「恋人」のレンタルに乗り出しました。
話題3:経験者の例
では、次は実際に恋人のレンタルを利用した二人の方の経験を見てみましょう。
★例1:彼女の元彼に殴られた。
今年26歳の虎さんは面白さを求めて、インターネットのショッピングサイトで他人のレンタル恋人に応募しました。虎さんの自己紹介には「性格が明るくて、年寄りを喜ばせることは得意だ。1日のレンタル費用は600元で、偽恋人の事実が相手の家族にばれたら、半額しか取らない」と書いてあります。
すると、問い合わせが来ました。相手の女性はまず、虎さんとインターネットで映像チャットをし、お互いの状況が分かった上で1日400元の値段で契約しました。しかし、女性の実家に戻ってから、彼女の元彼と出会い、元彼に殴られたそうです。
★例2:恋人レンタルのネットショップを経営
河南省でアパレルのネットショップを経営している枝花さんは7人の店員がいます。いずれも22歳から27歳までの若い女性で、毎日パソコンに向かって仕事していますから、お付き合いの時間がなかなかなく、枝花を含めた8人はいずれも恋人のいない未婚者です。そして、今年、インターネットで恋人のレンタルが密かに人気を呼んでいるため、枝花さん8人はこの業務に乗り出しました。値段は1日500元から1000元まで。相手と一緒に里帰りするため、河南省での業務しか取り扱わないということです。いま、8人のうち、6人が予約されています。
また、枝花さんの話によりますと、いま、多くの独身男性はこの方法によって、運命の女性との出会いに当たるように願っているということです。
こうなると、形の変わったお見合いみたいな側面もあるのかな?女性にとっては、相手の家庭環境や両親がどんな人かも、春節の打ち解けた雰囲気でじっくり見られるわけだし。割といい側面もあるのかもしれませんね。
話題4:専門家のアドバイス
恋人のレンタル、一体危ない冒険なのか、それとも運命に恵まれる出会いなのか、人によって違いますし、若者とその親の世代の考えもだいぶ違うようです。いろんな新しいモノがどんどん現われる世の中、何が正しいのか、何が間違っているのか、本当に一口には言えませんが、この問題について、専門家の意見を見てみましょう。
① 恋人のレンタル、この現象はそもそも異なる世代の異なる価値観の産物です。親の世代にとって、大学を卒業して就職が決まってから、恋愛や結婚という人生のステップに進むのは当たり前のように思っているようです。
しかし、いまの社会、特に大都市では、生活プレッシャーが大きくて、結婚はもちろん、恋愛のコストも高くなっています。また、いま、若者たちのライフスタイルや価値観が多様化しており、独身の時間を思う存分楽しんでから恋愛、結婚を考える人がどんどん増えています。
⇒ 一方は親の期待で、一方は若者の自由への追求、それを一致させることはどうも難しそうですね。お互いへの理解が大切です。
基本的には、首をかしげるが、双方が、気が合えば発展するという前提で進めるなら、逆に若い二人だけで決めるのではなく、故郷や肉親まで考慮に入れて、交際を考えるという、プラスの可能性も秘めているような気もする。
② もう一つ大切な注意:恋人のレンタルは法律的には無効なものです。契約を結んでも無効で、法律に守られません。実際の行動に移る前にはいろんなリスクを熟慮しなければなりません。ここは特に大事ですね。特に女性の側は、レンタルするのであれ、レンタルされるのであれ、注意が必要。のこのこついていって、実は親の故郷ではなかったなんて事もあるかもしれないし。
ネットを積極的に利用しないが、今の若い人は様々なネットの利用は当たり前。それだけにこういうものを、理性的にどう使いこなせるかという事も問われていると思う。親の構成を避けるためでなく、前向きに使えば、何かが生まれることもあるのかも。家族は水入らずのものですね。どんなに考え方が違っても、よく話し合って理解し合ったほうがましです。恋人のレンタル、新鮮なことは新鮮ですけど、リスクを忘れてはいけませんね。(終わり 1月31日オンエア「イキイキ中国」より)
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