近年、スーパーウイルス(猛毒ウイルス)が爆発的に広がる例が少なくありません。鳥インフルエンザウイルスや大腸菌など人間と家禽家畜も感染できるウイルスの広がりによって、動物への抗生物質の過度な使用が進められています。これに対し、人々の不安も広がっています。現在、EU・欧州連合や日本、韓国など国と地域では、家畜飼料に抗生物質を添加することが禁止されています。
今日は、南京漢方医学薬学大学漢方薬専門を卒業し、現在、無錫正大畜禽有限公司で働いている徐自昇さんについてその前半をご紹介します。
博士の学位を手に入れ、無錫正大畜禽有限公司に就職した徐自昇さんは抗生物質の乱用によってもたらす悪影響を認識し、その抗生物質の代替物、薬草から有効成分を抽出して漢方製剤の研究開発に従事するようになりました。
徐自昇さんは「中国で、漢方薬は長い歴史を持っている。中華民族の繁栄は、漢方薬と切り離すことができない。最古の黄帝内経から傷寒論、そして本草綱目などの医学書が数多くある」と述べました。
徐自昇さんは南京漢方医学薬学大学漢方薬専門を卒業した後、日本の大阪大学や香港の中文大学などで漢方薬代謝医学について研究を行いました。その後、2011年夏、今の無錫正大家畜公司に就職し、家畜と家禽の病気を治療する漢方薬の研究・開発を始めました。
徐自昇さんはよく「我々の命を支える食い物に問題が出たら、必ず人々の健康に悪影響を与えてしまう。そこで、食べ物をよりよく安全で、営養のあるもにするのは牧畜養殖業また飼料業界、動物用医薬品業界の重要な課題となっている」いっています。
現在、牧畜養殖業では、ワクチンや抗生物質などを使って家畜の疾病の予防と治療を行っていますが、このやり方は動物の免疫機能の混乱を引き起こします。
このほか、抗生物質の大量使用により耐性菌もでています。例えば、豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)や非典型豚コレラウイルス、鳥インフルエンザウイルスなどが一部の地域で発生し、治療が難しく、死亡率が高く、養殖業に大きな経済損失をもたらすほか、人類の健康にも脅威を与えています。
徐自昇さんは「豚など動物の病気を予防するため、養殖業者は大量に抗生剤を飼料に添加し、これは豚の成長にも有利だと思っている。抗生剤の頻繁な使用により、次第に耐性菌の誕生を招く。人間が耐性菌に感染されたら、治療できない恐れがある」と述べました。
このほか、抗生剤のある餌を食べた家禽などを、われわれ人間が食べたら健康に良くないのが明らかです。
今日は無錫市で家畜家禽などが使用する漢方製剤の研究開発に従事している徐自昇のことについてその前半をご紹介しました。
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