中国国家税務総局の肖捷局長がこのほど、税金徴収問題をめぐり、中国政府の公式サイト「中国網」でオンラインインタビューを受けたり、国家税務総局の公式サイトで説明を行いました。
それによりますと、現在の中国で実施されている個人所得税制度は家計支出の格差を反映していないため、新しい税制モデルの確立に向けて条件作りをしていくということです。
現在、中国では個人所得を11種類に分けて、それぞれ別の税率で課税するという「分類所得税制」をとっています。
関係者は、この制度は個々の項目別の徴収を確保するという良さがある一方、所得格差は総所得の合計により決まるため、現行の制度では、税金による所得格差の調整という役割をしっかり果たすことができないとされています。
先進国では、個人所得税は個人申告を土台に、そのすべての収入源と項目別の収入を合計して税率を計算するという総合所得税制が普通です。それに対して、肖局長は、「総合所得税」の実施には個人の所得に対するしっかりとした管理システムが求められるが、今の中国ではまだその条件が整備されていない。中国では「第十二次五ヵ年計画」における個人所得税改革の目標を「総合と分類の併用税制モデル」の確立を唱えていると強調し、それに向けての条件作りを積極的に推し進めていくと表明しました。つまり、まずは、納税者のすべての収入を同じ口座で統一的に管理し、納税状況を借金、就業、勉学、ビジネス、年金受領などとリンケージさせるようにし、所得税の課税を基本とする信用システムの確立を目指していきます。
中国は昨年、給与所得者の個人所得税課税基準の引き上げを発表しましたが、今年も改革を続けていく姿勢であるということです。中でもとりわけ給与以外の労務所得を主な収入源とする人たちにとって、その課税基準は十数年前の「800元から」のままになっており、税率も20%と高いです。これに対して、肖局長は「この問題に留意しており、この部分の人たちの税負担を軽減していく必要がある。法改正の手続き上、解決は次回に期待する」との意思を表明しました。(Yan)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |