中国の東南部に位置する無錫は呉の時代の都です。3000年の歴史を持ち、昔から美しく、豊かな都市として知られる無錫は『江南の名城』とも呼ばれ、また物産が豊富なことから「米と魚の故郷」と謳われています。毎週のこの時間は無錫の様子をお伝えしていますが、先週はこのほど、無錫で行われた呉文化祭の様子についてお伝えしましたが、今日はその後編をお伝えしましょう。
4月10日から16日にかけて呉の国の始祖泰伯を祭る呉文化祭は無錫で開催されました。開催期間中、美しく飾られた数十隻の船が京杭大運河でパレードを行い、今回の文化祭のハイライトとなりました。
1300年の歴史を持つ京杭大運河は北京と杭州を結ぶ古い運河で、無錫の中心区域を流れる区間の長さはおよそ11キロです。運河ができた後、無錫の人々は世世代々運河両岸で暮したり、市場を設けたりして、独特の水郷文化を生み出しました。澄み切った運河の水や閑静な町並み、古い城壁はいずれも無錫の悠久な歴史文化を書き記しています。
無錫を訪れる観光客たちはみな運河両岸の美しい景色に魅了されています。上海からの観光客・葉菲菲さんは「無錫の中心区域にこれほど澄み切った川の水があるとは意外だった。また、運河両岸の美しい景色を見て、まるで古代の詩が描いたところに入ったような気がする」と話しました。
運河の変遷について無錫の住民・何麗さんは「1960年代と70年代の時、私のような川辺に住む住民は川で野菜を洗ったり、洗濯したりしていた。夏になると、子供たちが川で水泳を楽しんでいた」と話しました。
しかし、何麗さんが話した光景は1980年代になくなってしまいました。当時、近代工業の発展に伴い、運河の水質は急に悪化しました。水泳どころか、船に乗る気持ちさえありません。
ここ数年、無錫市政府は大規模な運河生態環境改善プロジェクトを実施し始め、この3年間、無錫政府は川の浚渫や沿岸にある歴史文化遺跡の保護と修復などに、28億6000万元を投入しました。これらの措置によって、運河沿岸に住む住民の生活環境は大いに改善され、古い運河で「水上の町並み」とされる美しい景色が再現され、住民たちに喜ばれています。
今回の呉文化祭開催期間中、この美しくなった運河は美しく飾られた数多くの彩船、色彩の彩に船と書く彩船パレードを行う素晴らしい舞台となったと言えるでしょう。
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