皆さん、「偽娘」って聞いたことありますか、偽者の女の子と書きますが、女装する男の子のことです。このほどはインターネットで火がついて話題になり、賛否両論ありますが、中国には女性の姿に扮することが賞賛される人がいます。女性の姿に扮して歌う一人の男性歌手・李玉剛(ユゥガン・リー)です。
実は8月の27日から29日の3日間にわたり、李さんは「鏡花水月」2010年ワールドツアーの初演として東京芸術劇場で行われました。日本での公演はこれが初めてということです。ピンク色のきれいな衣装をつけて、ソプラノの声で歌っていたので、女性かと思っていたんです。そのあと、インタビューに答えた声を聞いたら、男性だったので、そのギャップに驚きました。
最初はやっぱり違和感がありますね。でも、だんだん多くの人が理解しました。李さんは、吉林省の出身で、小さな頃から演劇に興味をもっていたそうですが、「星光大道」という番組で一躍有名になりました。星光大道とはCCTVの大型バラエティ番組で、草の根のスターが多く誕生する舞台でもあります。李さんは2006年の大会で第3位を獲得し、注目を浴びたのですが、今では中国歌劇舞劇院の一級歌手になりました。
京劇の女形の扮装をしますが、伝統的な京劇役者ではありません。日本で披露された「鏡花水月」、これは李さんのオリジナルの創作で、麗娘、虞姫、王昭君、嫦娥、楊貴妃など、悲劇的な結末を迎えた中国史上の5人の女性の人生を京劇の手法を使って歌や踊り、衣装で表現した舞台です。豪華な衣装で、華やかです。
日本のほか、これまでにソウルやシドニーのオペラハウスでも公演を行っていて国際的な評価も得ています。また、吉林省出身ということで、上海万博で吉林省のイメージ大使を務めました。現在はまだ32歳ですが、これからの活躍が期待されます。(「イキイキ中国」より 09/30)
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