長さ3センチ、幅2センチぐらいの薄いカード状のもので、携帯のストラップにしか見えませんが、実は電子割引券です。いま、北京や上海のような大都市ではとっても流行っています。チャイナライフ、今日は中国の「電子割引券」にスポットを当ててご紹介します。
このような電子割引券はストラップの形をした小さなICカードです。いま、多くのデパートやショッピングモール、そして地下鉄10号線、5号線、4号線のホームには、この電子割引券の印刷端末が置いてあります。銀行のATM機のような機械で、プリクラ機ではないかと思って近くへ行ってみたら、いろんなブランドのマークがスクリーンに出ていました。電子割引券のICカードを使って、印刷端末から様々な割引券をプリントアウトできます。
食事割引券から、電気屋の特別割引券など、多岐にわたる商品の割引情報が沢山揃っています。しかも、月ごとに、またブランドによって、キャンペーンの内容が変っています。いま、多くの若者はデパートやショッピングモールで外食するとき、先に電子割引券の印刷端末へ行って、キャンペーンの内容をチェックします。
電子割引券を携帯のストラップにするのは良い発想ですね。利用者にとって、とても便利です。もしストラップのようなICカードを持っていない方が電子割引券を利用したければ、もう一つの方法があります。まずインターネットで電子割引券のHPにアクセスしてください。印刷端末機より盛り沢山の情報が見られます。次に登録で、その際に携帯番号を入力すれば、ほしい割引券がショートメールとして携帯に送信されます。店で勘定の際、ショートメールを見せれば、割引してもらえます。
情報技術の発展、そして時代の移り変わりは本当に速いものですね。ショートメールでも割引券になります。本当に、電子時代に入りました。新聞や雑誌の端を切りとって、それが割引券になったような時代だったんですけど。そのほか、北京の「交通ICカード」と一体化した電子割引カードも多く現われています。北京の交通ICカードは東京の「Suica」カードに当たるもので、バスや地下鉄に乗る際だけでなく、一部のスーパーや薬局では支払いもできますね。市民に親しまれる交通ICカードにも電子割引券のようなサービス機能があれば、ずいぶん楽じゃないですか。
調べてみると、いま、身のまわりには意外と多くの「電子割引券」が存在しているのが分かりました。低炭素生活が提唱される今頃、節約にいろいろと工夫しなければなりません。ところで、2009年、中国のGDPは25兆元に達し、都市部の消費総額は6兆元で、GDPの4分の1を占めました。電子商取引や、通販、オンラインショッピング、「団購」と呼ばれる共同購買など、消費に関するキーワードがどんどん現われる中、「電子割引券」もきっとますます注目されるでしょう。内需の拡大に取り組んでいる中国、消費をより便利にすればするほど消費額の増大につながります。
一方、中国人観光客の招致に頑張っている日本でも、より便利な支払手段やお買得のキャンペーンを実施してほしいですね。そう言えば、このほど上海で出張した際、電子割引券の印刷端末で、ビッグカメラ新宿店の割引情報を見かけました。このような割引が多くなれば、日本へ旅行する中国人はきっと増えるでしょう。(「イキイキ中国より」)
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