会員登録

未開発のシルバー観光、高齢者70%に旅行願望あり

2009-11-19 21:30:21     cri    

 

 中国観光研究院の戴斌副院長はこのほど、世界観光旅行評議会(WTTC)の調査で、世界の観光市場の中では高齢者の割合が50‐60%を占めるのに対し、中国では20%に満たないという結果が出たことを明らかにしました。中国では大きな市場である「シルバー観光」が有効的に開発されていないということです。その一方で高齢者の70%に旅行願望があり、うち17%は経済的にも比較的裕福で特に旅行願望が強いとされます。「シルバー観光」は今、観光市場の基礎となりつつあり、巨大な市場チャンスを秘めています。経済参考報が伝えました。

 民生部の統計によると、2008年末現在の全国の高齢者人口は1億6900万人、高齢者は毎年1000万人ずつ増加しており、すでに潜在力の大きな消費グループといえます。

 ここ数年、中国は急速に高齢化社会に入りつつあります。社会の進歩と生活水準の向上にともない、多くの高齢者が「貯蓄は多め、消費は少なめ」の伝統概念を捨て、旅行に出かけるケースが日増しに増えています。その一方で、潜在力の大きい高齢者向け観光市場は政府の系統的な計画や旅行業界の開発不足などで整備が後れているため、市場活性化の道のりはそう簡単ではありません。

 市場開発が不足、同質化が著しい、専門性が低い、ターゲットが絞れていないなど数多くの問題を、高齢者向け観光市場は抱えており、「旅行に出かけてみたい」という高齢者の多くが足を踏み出せずにいます。日程が長めでペースはゆっくり、しかも消費力が低いといった高齢者向け旅行の特殊性から、旅行業界では「シルバー旅行」に「高コスト、高リスク、低利益」のレッテルを貼っています。

 しかし、旅行好きの高齢者はこれから益々増えるばかりで、ある旅行会社は先取りを狙って高齢者向けの企画を打ち出し始めました。例えば、中国青年旅行社が企画した高齢者向け「夕陽新コース」シリーズでは、観光コースは国内で最も高齢者に最適の観光地を厳選、日程はゆったり、ホテルや交通は快適で、健康的な料理まで配慮されています。さらに全国初の新しいサービス「生活アシスタント」もつくというもの。このシリーズは高齢客から喜ばれ、現在毎週各コースの団体ツアーが出発しているといいます。同社では高齢者向けの観光商品の売上は昨年同期よりも50%増加しました。

 戴副院長によると、社会全体がシルバー旅行に対する考え方や高齢者向け観光ビジネススタイルを変えることが急務となっています。医療を主要目的とした養生の旅、高齢者の趣味や好みに合わせた文化観光などの商品を多く開発するとともに、観光サービスの専門レベルをいっそう高め、食・住・交通・観光・買い物・娯楽といった各方面で高齢者の特殊なニーズを満足する必要があります。(人民ネット)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS