第2回中国国際アニメ漫画クリエイティブ産業フェアがこのほど、安徽省蕪湖市で開幕しました。初日は国内外のアニメ関連の企業や団体500社余りが詰めかけ、総額92億元の契約を結びました。業界関係者によると、中国のアニメ産業には注目が集まっており、すでに1千億元の巨大市場に膨らんでいるものの、産業チェーンの整備や人材育成がその発展に伴っていないということです。
発展の新傾向
中国社会科学院が発表したばかりの「2009年中国文化産業の発展報告」によると、アニメ産業は97%のペースで急発展し、中国経済の新たな成長ポイントとなっています。同時にアニメクリエイティブ産業の新傾向として、原作の増加、独立性の増強、集約化といった3つの傾向が今回のアニメフェアでも見られました。
第一に、原作が大幅な増加。特に中国の要素を取り入れた原作アニメ作品がアニメフェアの出展や取引の大部分を占めました。契約が結ばれた90項目以上のうち、大部分は原作アニメへの投資事業でした。
第二に、一部の中国アニメ企業は国の支援政策から独り立ちし、自身に見合った市場化の道を模索し始めました。国内のアニメ制作会社の担当者によると、産業発展の現状をみると、成熟したアニメ制作機関はモデルチェンジが必要な時を迎えています。国からの支援政策を離れて市場メカニズムの中でいかに自らを大きく発展させていくかを考える必要に迫られています。
第三に、アニメクリエイティブ企業の合併が顕著になり、アニメクリエイティブ産業の大規模化と集約化への道が開かれました。
人材不足
人材を育成する上でいかに学校と企業を手を結ぶかがこれまでアニメクリエイティブ産業の発展に立ちはだかる壁となってきました。多くの学校が漫画やアニメの専門を設け、従来の理論教育を通じて学生を育成していますが、こうして育成された学生の作品はいまいちで、企業の求める作品とはかけ離れています。
関連データによると、中国で現在ゲーム動画業界の人材は3千人に満たず、60万人が不足しているといわれ、テレビアニメ業界の人材はわずか7千人から1万人で、あと15万人は必要とされています。こういった極度の人材不足は、中国のアニメ産業やネットゲーム産業の今後の発展を制約するボトルネックとなっています。
構造的に見ると、現在大部分の人材はデザインや美術などの関連業界からアニメ業界に転向した人たちで、理論的な知識やアニメ制作に対する意識がさほど高くありません。企業のニーズからみると、ストーリーの原作者、動画ソフトの開発者、2Dや3Dの動画制作者、動画グッズのデザイナー、ネットゲームや携帯ゲームの開発者、動画ゲームの販売員といった6タイプの人材が不足しています。
専門家によると、人材の理想的な構造はピラミッド型で、アニメ産業の発展にとって最も重要で最も不足しているのがクリエイティブな人材だということです。彼らはピラミッドの頂点に位置し、中国で最も不足している人材といわれています。人材の教育改善と産学研の一体化を加速することが国産アニメの発展にとって長期的な解決策となります。
「人民網日本語版」より
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