建国60年以来、中国の鉄道は輝かしい発展を遂げてきました。高速鉄道の運行速度や輸送効率では世界一のレベルを誇ります。便利ですばやく快適な鉄道ネットワークは、中国の交通生活に質的な飛躍をもたらしました。
08年8月1日に運行を開始した北京・天津都市間鉄道は、中国鉄道の近代化を象徴する路線と言えます。最高時速は世界トップの394.3キロ。北京・天津間の全長120キロを26分で結びます。
20代の蘇さんは北京で仕事をし、ガールフレンドは天津に住んでいます。これまでも電話やメールのやりとりは欠かしませんでしたが、デートは週末1回しかできませんでした。北京・天津都市間鉄道の開通は、二人の距離を30分以内に縮め、平日も気軽に会うことができるようになりました。
北京・天津間に高速鉄道が開通したことは、中国北方の二大都市の時間的距離を縮め、両地の市民の活動範囲を広めました。人員の往来も加速し、資源の配置も改善され、両市の一体化が大きく促進されました。北京市民は天津と海を共有し、天津市民は北京と天壇を共有するようになりました。
北京・天津都市間鉄道は今年8月1日、運行開始から一周年を迎えました。この一年間の輸送客数は1870万人、列車の定時発着率は98%に達しました。
北京・天津都市間鉄道は、中国高速鉄道に起こりつつある革命の幕開けにすぎません。中国鉄道建設の重点プロジェクトとなる北京・上海高速鉄道は建国以来最高の規格で作られ、最高時速は350キロに達します。北京から上海を5時間で結び、年間輸送旅客数は双方向で1億6千万人とされています。
北京・上海高速鉄道には、時速350キロに達する国産高速列車が導入され、高速列車の国産化率85%の目標が実現されることになります。総額2209億4千万元が投じられ、2010年に全線が完成する見込みです。鉄道部運輸局の張曙光・局長は、北京上海高速鉄道は今後、収益が世界で最も多い路線の一つとなるとの見方を示しています。
中国高速鉄道の建設は現在、これまでにない快速な発展期を迎えています。中国鉄道の客運専線の建設規模は1万キロ以上に達します。中国では2012年までに、全長1万3千キロの客運専線と都市間鉄道が運行開始となります。縦4本と横4本を枠組みとした高速客運ネットワーク(※)はほぼ完成し、長江デルタ地区・珠江デルタ地区・環渤海地区など都市密集地区の都市間鉄道も完成します。これらの客運専線と都市間鉄道の開通は、北京を中心として全国ほとんどの省政府所在都市に広がる1時間から8時間程度の交通圏を形成し、中国人の交通をぐっと便利にすることになります。
2020年までに、中国の鉄道の運行距離は12万キロ以上に達し、投資総規模は5兆元を超える見込みです。中国の鉄道ネットワークは人口20万人以上の都市すべてをカバーし、地級以上の行政区もほぼカバーします。高速客運ネットワークはすべての省政府所在都市と人口50万人以上の都市を結び、全国の9割以上の人口をカバーし、都市間の時間的距離を大きく縮めることになります。
中国の高速鉄道は現在、時速400キロに達する完全国産の高速列車の開発を目指しています。翼のない飛行機のような高速鉄道が各地のレールを滑り、中国人の生活スタイルを完全に変える日も遠くはありません。
「縦4本」:北京・上海、北京・広州、北京・ハルビン(大連)、上海・杭州・寧波・福州・深セン
「横4本」:青島・石家荘・太原、徐州・鄭州・宝鶏、南京・武漢・重慶・成都、杭州・南昌・長沙
「人民網日本語版」より
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