口唇口蓋裂はよく発生する先天性の病気です。現在、中国には百万人の口唇口蓋裂患者がいます。そのうち多くの患者は貧困のため、即時に治療を受けることが出来ません。1999年から、アメリカの「スマイル・トレイン基金」は中国でスマイル・トレインプロジェクトを施し、貧しい口唇口蓋裂患者の治療を支援しています。現在まですでに16万人が治療を受け、治癒しました。そこで、今日のこの時間は中国で行われているスマイル・トレイン・プロジェクトについてお伝えします。

　今年20歳の若者李帥さんは中国中部湖北省の農村生まれの先天性の口唇口蓋裂患者です。この病気は彼とその貧しい家庭にきわめて大きな苦痛をもたらしました。李さんは非常に卑屈で、自暴自棄になりました。高校生のとき、彼は退学しました。幸いなのは彼はスマイル・トレイン・プロジェクトによる無料治療を得ました。李さんはこれについて、「外面を変えただけではなく、私の運命を変えました」と話しています。

　「手術を受けた後、私は人と正常な交流を出来るようになり、いよいよ自信を取り戻し、そして、医師と看護士に励まされて、2008年、私は湖北省鄖陽医学院に入学しました。私は一日も早く医師になり、学んだ知識で多くの人の運命を変え、より多くの人を愉快にさせようと思っている」

　中国では、口唇口蓋裂の発生率が高く千人当たり1.6人で、平均して、毎年2万5000例が新たに発生しています。統計によりますと、現在中国には百万人の口唇口蓋裂患者がいます。そのうち、大多数の患者が少なくとも一回以上の手術を受ける必要がありますが、貧困のため、治療を受けることが出来ていません。

　多くの貧困患者を即時に治療を受けることが出来るようにするため、世界最大の口唇口蓋裂基金・アメリカのスマイル・トレインは1999年から、中国でスマイル・トレイン医療救助プロジェクトを実施し、中華慈善総会や中国衛生省、中華口腔医学会などと協力し、患者に無料治療を提供しています。現在まで、すでに16万人の患者が手術を受けました。

　スマイル・トレイン基金は中国系アメリカ人のチャールズ・ウオン会長らによって設立されたものです。目的は先進国や地域で資金を集め、発展途上国の貧困家庭の40歳までの口唇口蓋裂患者に無料治療を提供することにあります。現在、スマイル・トレインは世界の76の国の38万人の貧困患者に無料手術を提供しました。

　チャールズ・ウオン会長は「今後、中国と協力を続け、より多くの患者にレベルの高い治療を提供して行く。そして、5年の間に、資金を募集し、世界で中国をまず口唇口蓋裂患者のいない発展途上国にする」と述べました。スマイル・トレイン基金はすでに中国の31の省や自治区、市の397の病院と協力関係を結び、貧困家庭の患者に無料手術を提供すると共に、手術のレベルと安全を保障するため、8000人余りの中国人医師に専門的な訓練を行いました。 （原稿：トウ　エンカ）