報道によりますと、2010年にワシントンで開かれた核安全サミットで、アメリカ政府は冷戦時代に日本に提供した331キログラムの兵器級のプルトニウムを返還するよう要求したということです。この核原料は現在、日本原子力研究所開発機構内に保存されており、40～50の核兵器を製造することができるとしています。アメリカ側は、数回にわたり返還を要求し、今年の3月にオランダの核安全サミットが開かれる前に返還に合意したいとしています。また、それ以外にも44キログラムのプルトニウムが日本で保管されていると報道されています。

　これに対し華報道官は、「日本は『核拡散防止条約』の締結国として、核及び核兵器の拡散防止と安全を保障する国際義務がある。国際原子力機関が発表した『核原料管制条例』では、各国の核原料はバランスをとることを要求している」と強調しました。

　華報道官は、「現在、日本国内では兵器級を含む大量の核原料が保存されている。これは、核原料の安全と核拡散防止のリスクになると同時に、供給面でバランスを失なっている」と指摘しました。

　華報道官はまた、「日本は長い間、保存していた兵器級の核原料を関連国家に返還しなかった。国際社会はこれに関心を寄せている。中国もこれに対し非常に注目し、日本の説明を希望する。中国は、日本が国際社会の安全に責任をもつよう促し、核拡散防止の義務を守り、兵器級の核原料をいち早く返還するよう求める。また、日本が実際の措置をとり、国際原子力機関の要求に応じて国内の供給のアンバランスをどのように解決するのか、国際社会に対し説明するべきだ」と述べました。（劉叡、高橋）