中国・ASEAN外相会合が6月30日、ブルネイで開かれました。注目されている南海での領有権争いについて、中国とASEANは、「南海各方面行動宣言」を全面的かつ効果的に実施するほか、「南海各方面行動宣言」の実施という枠組のもとで、「南海行動規範」について交渉を行います。

　中国・ASEAN外相会合の後、中国の王毅外相と中国・ASEANのコーディネーター国を務めるタイのスラポン副首相兼外務大臣が共同記者会見に出席しました。王毅外相は、その際、中国とASEANが南海地域の平和と安全の維持で収めた新たな成果を紹介しました。そのうえで「中国は、『南海各方面行動宣言』の規定に基づく実施過程で、順序に従って徐々に進めていく方法、あるいは『南海各方面行動宣言』の言葉に従って協議を一致させる方法で、『南海行動規範』のプロセスを推進していくことを望むと述べました。

　スラポン副首相兼外務大臣は、「ASEANは9月に中国で『南海各方面行動宣言』の実施について、第6回目のハイレベル会合を開くという中国の提案を歓迎する。会合では、『南海行動規範』についても交渉を行う。これは重要な進歩だ」と語りました。（任春生、吉野）