15日、香港で行われたアジア金融フォーラムで、国際通貨基金(IMF)の朱民副総裁は、「近年の金融危機から得た教訓は、金融業が実体経済を離れてそれ自体で発展し、実質GDPの中で金融が高い割合を占めるようになっていたことだ」と指摘しました。
朱副総裁は、「中国の金融および銀行システムは全体的に健全だが、リスクが蓄積している。外部からのインパクトが拡大しており、しかも、融資の40%がノンバンクの金融市場から来ていて、先進国のレベルに近づき始めているため、今はまだ善し悪しの判断はできない」と述べました。さらに、「金融改革は実体経済に目を向けるべきであり、中国本土の金融改革は製造業、農業、サービス業、都市化、高齢化サービスなどの実体経済に奉仕しなければならない。その目的は国民所得を伸ばして消費を増やし、本土の経済成長モデルを内需主導型に転換し、外からのインパクトに防火壁を築くことにある」と語りました。
さらに、「中国が製造業大国であるという構造はしばらくは変わりようがないが、製造業は上流は資源に欠け、下流はブランド力に欠けている。そのため、金融業は上流に対しては債務の要求を緩和し、下流に対しては中小企業の発展をさらにサポートしていく必要がある。このほか、中国本土は輸出と投資による経済成長から内需による成長に切り替え、製造業からサービス業に転換する過程にある。金融改革がサービス業をサポートしなければ、内需が拡大していかない」と強調しています。
朱副総裁はさらに、「今年の世界経済の伸び率は2.9%になり、全般的な状況は去年よりは明るい」と楽観視しています。(Yan、大野)暮らし・経済へ
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |