日本政府は中国側の強い反対を顧みず、中国の領土主権をあくまでも侵害し、「係争棚上げ」という中日間の40年来の共通認識を破り、中日関係発展の大局を深刻に破壊した。
日本が喉から手が出るほど釣魚島を欲してすでに久しい。早くも19世紀末に、中国の貧しさと弱さが積み重なった機に乗じて、釣魚島およびその付属島嶼を含む台湾と澎湖諸島を不法に盗み取った。第二次世界大戦後、敗戦国である日本は当然カイロ宣言とポツダム宣言に基づき、これらを中国に返還すべきだった。だがその反対に1970年代に米国がひそかに授受した釣魚島の施政権をいわゆる「主権」に一歩ずつ変え、百年来の野心の実現を企てている。日本による釣魚島の窃取と不法支配は、世界反ファシズム戦争の勝利の成果の公然たる否定であり、それ以上に戦後国際秩序に対する重大な挑戦である。
1990年代以来日本経済は停滞し、「失われた20年」を経験した。昨年には地震、津波、放射能漏れの3重の打撃も被った。目を挙げて見渡すと、東アジアのパワーバランスには現在深い変化が生じ、アジア太平洋さらには世界における日本の地位は一段と下降している。日本の政策決定者は焦りを募らせ、危機感を抱き、さらには一か八かの無謀な行動も辞さず、北東アジア地域に人為的に緊張をもたらし、周辺国との関係を悪化し、誤った情報判断をする大きな間違いを犯している。
第1に、領土主権を守る中国の決意と意志に対して誤った判断をしている。釣魚島およびその付属島嶼は古来中国の分割不能な神聖なる領土であり、これには歴史的証拠と法的根拠がある。だが日本には中国が強くなりつつあるがまだ強くなく、平和的発展に尽力している機を利用して、カモフラージュと陽動作戦を行い、政権基盤の弱さを理由に対外強硬姿勢を示し、釣魚島支配の固定化を企てる者がいる。中国はすでに100年前の中国ではない。一貫して平和的発展に尽力しているが、その代償に領土主権を犠牲にすることは断じてあり得ず、この問題においてわれわれは寸歩たりとも譲歩しない。
第2に、米国は日本のために火中の栗を拾うはずとの誤った判断をしている。日本は米国の「アジア回帰」において自国が重要な拠り所であると考え、米国との安保条約という天子の宝剣も握り、釣魚島に米国を強引に巻き込もうとしている。今年4月に日本右翼の石原がワシントンを選んで「島購入」を宣言したのは、米国を巻き込み、アンクル・サムにその冒険的行為の後始末をさせようとしたものだ。だが実際には、犬が尻尾を振ることはあっても、尻尾が犬を動かした試しはこれまでない。日本は40年前のニクソン極秘訪中時の「頭越し外交」の教訓をまだ覚えているはずだ。
中国政府は「理に適い、有利で、節度ある」の原則に基づき、一連の強力な反撃措置を打ち出す。断じて手加減はしない。すでに▽中国の海洋監視船2隻が11日午前に釣魚島の周辺海域に到着し、状況を見て権益維持行動を展開し、主権を示す▽中国釣魚島およびその付属島嶼の領海基点・基線を公布し、釣魚島およびその付属島嶼に対して常態化された監視を行う--等々の措置を発表した。これは釣魚島の主権問題の固定化という日本の企てにとって重大な打撃だ。
中国政府は国際法と国際慣例に従い、筋道を通して堂々と国の領土主権の完全性を守り、成熟した自制的な理性と共に、いつまでも揺らぐことのない決意を体現した。
中日関係は新たな歴史的正念場にある。領土主権を守ることにおいて、中国は「実力を隠し、力を蓄えて好機を待つ」方針に制約されない。
釣魚島の主権争いは国家意志の長期的な力比べであり、一気にけりをつけることは不可能だ。だが今回日本の増長した気勢を叩かなければ、東アジアには以後災いが絶えなくなるのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」より 2012年9月13日
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