イランが4日、「東部の国境地域に侵入した偵察飛行中のアメリカの無人偵察機を撃墜した」と発表したことを受けて、アメリカのオバマ大統領は12日、「この無人偵察機の返還をイランに求めている」と表明しました。

　これは、行方不明になった無人機がイランにあることを、アメリカが初めて認めたもので、この日、オバマ大統領が、アメリカを訪れたイラクのマリキ首相と会談後の共同記者会見で述べたものです。さらに、オバマ大統領は「アメリカはイランの反応を待っている」としました。

　これまでアメリカは、アメリカ中央情報局の無人機が機械的な故障で墜落したと主張していました。

　イランの報道によりますと、イランの核問題交渉責任者のジャリリ最高安全保障委員会事務局長は、モスクワで、アメリカの無人機について、ロシアの高官と話し合っています。

　さらに、イラン議会の安全保障・外交政策委員会のエブラヒミ議員は12日、「イランは、いずれこの無人機を複製する」と述べました。（朱丹陽　大野）国際・交流へ