18日、中国社会科学院日本研究所創設30周年記念大会ならびに中華日本学会2011年年次会議が中国社会科学院で行なわれました。中国の対日外交を指揮していた唐家セン前国務委員が出席し、全国政治協商会議の副議長でもある中国社会科学院の陳奎元院長が記念の題辞を贈りました。
中国社会科学院の王偉光副院長は席上、今後の日本研究に対する希望として「正しい方向を守り通すこと、自らの発展ニーズに合う道を模索すること、国内で一流かつ世界で名の知られる日本研究機構を目指すこと」を強調しました。
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中国社会科学院日本研究所・李薇所長 |
日本研究所の李薇所長は「今日の日本研究は、基礎研究と政策研究のどちらにおいても、より広い国際的視野、より深い科学的土台、より鋭い洞察力、よりプロフェッショナルな知識を必要としている」と語り「日本研究所は30周年記念をきっかけに、イノベーションの道を切り開いていく」と意気込みを語りました。
中華日本学界の武寅会長は、「世界情勢は21世紀の10年代に入っても引き続き複雑で変わりやすい。東日本大震災の後、日本社会は急速に変貌を遂げている最中だ。いまはまさに、日本の政治、外交、経済、社会、思想、文化など各分野を観察、分析、理解する上にまたとない時期だ」と指摘し、日本問題研究者に一層突っ込んだ研究を行い、中国の日本研究を推し進めていくよう激励の言葉をかけました。
記念式典には、中国の楊振亜元日本大使、中国近代国際関係研究院の崔立如院長をはじめ、全国の関係研究機構、大学、社会団体など200人余りが参加しました。
【中国社会科学院日本研究所とは】
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同研究院と中華日本学会の編さんによる『日本青書・日本発展報告』 |
中国政府の日本問題のシンクタンクです。中国初の総合的な日本研究機構として、1981年5月に正式に発足しました。
現在、五つの研究室(政治、外交、経済、社会、文化)およびそれを母体にした日本政治研究センター、中日関係研究センター、中日経済研究センター、中日社会文化研究センター及び東アジア平和と発展戦略フォーラムのほか、学会誌『日本学刊』編集部も設けられています。創設30年の間に、200冊あまりの著書をはじめ、論文、リポート、翻訳本など、合わせて1億1140万字余りの研究成果を送り出しました。
新中国初の『日本政治概況』『戦後日本叢書』、日本をテーマにした百科全書『日本青書』、『日本経済青書』などは、いずれも日本研究所の主導により編さんされたものです。
なお、中華日本学会は1990年に発足した日本研究民間学術団体です。現在は全国各地に分布している1000人余りの会員と100余りの団体会員を有しています。(王小燕、傅穎)
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