この28日は3回目の「チベット百万農奴解放記念日」に当たります。これについてチベット自治区政府のパドマ・チョリン主席は「過去5年、チベット政府は人々の生活の保障と改善を活動の重点とし、社会保障、交通、教育などへの投入を増やすと共に、生活の質とレベルを全面的に改善してきた」と語りました。
そこで今日の「中国リポート」は28日の「チベット百万農奴解放記念日」にちなみ、当放送局記者のリポートをお伝えします。このリポートは次のように書いています。
ラサ市に住むお年寄りパサンさんは、新しい農村社会養老保険金を支払う第1陣の対象となり、数年前から60元(約900円)の保険金を毎月受け取っています。パサンさんは 「もう年なので、畑仕事もできなくなった。子どもたちに頼ってばかりいて、生活の負担もだんだん重くなっている。しかし、政府はいろいろ配慮してくれた。養老保険金がもらえたので、我が家は仲睦まじく幸せに暮らしている」と話しました。
現在チベットでは、養老保険、医療保険、失業保険の三者の自治区内での統一管理が実現し、かなり整った社会保険システムがほぼ確立されており、今後もそのいっそうの健全化を図っていくということです。
また交通整備の面ですが、主管部門は遠く離れた村々の住民への特別対策として、県・郷などの道路を利用する自動車に対しては毎月1400元(約2万1000円)の補助金を提供しています。
教育の面で主管部門は、学校での食費、宿泊費、学費を公費化する政策をさらに推し進め、義務教育を就学前教育と高校教育にまで拡大する方針です。また、生徒たちは1人当たり毎年2000元(約3万円)の補助金をもらえることになっており、この政策について、サラ市に住むの高校生のパドマ・チョドロンさんは 「このニュースを聞いて本当に喜んでいる。高い学費をこれからは払わずに済むからだ。これを知って私の父もほっとするだろう。これは私たちのような農民の子どもにとって本当にすばらしいことだ」と笑顔で答えてくれました。
また、ラサ中学校の唐沢輝校長は「生徒たちは毎年2000元の補助金がもらえるのだ。これによってそれぞれ家庭の負担も軽くなるだろう。これから農牧民の子どもたちが使うシーツや布団カバーなどの日用品はすべて国が負担してくれるので、みんなは勉強に専念して上の学校を目指すことが出来る。こうして貧しいので中退するという問題もなくなる」と語りました。
1959年の3月28日、中国政府が封建農奴制度の廃止を発令したことにより、百万もの農奴が自由の身となりました。その後2009年の1月19日、毎年の3月28日をチベット百万農奴解放記念日にすることが決められたのです。(翻訳:コオリ・ミン)
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