これまでの5年、中国政府はチベットで数多くのプロジェクトを実施し、地元の経済や社会の発展を促してきました。こうして、チベット族の農民や牧畜民の生活は大きく改善されました。
ラサ市郊外にある曲水県江村という村に住むダワワンズさんは、農業を営んでいましたが、いまは観光客向けの民宿を経営しています。特に10月1日からの建国記念日の大型連休では、毎日約200人もの観光客がダワワンズさんが経営する民宿を訪れています。ダワワンズさんの話です。「家を拡張しました。いつもきれいにして、お客さんを迎え、我々チベットの生活を体験してもらっています。主人は出稼ぎに行っており、私は家でこの民宿を経営している。二人の収入があるので暮らしはだいぶよくなりました」
長い間、自然と歴史的な要因のため、チベットの経済と社会の発展は非常に遅れていました。このような状態を改めるため5年前から中央政府はチベットへの投資を増やし、188項目にも及ぶプロジェクトを実施しました。その投資額はその前の5年間の倍である1兆378億元にも上りました。
一方、交通とエネルギーは昔からチベットの経済発展におけるボトルネックとなっていましたが、その解決のため、これまでの5年に新疆からチベットまで、そして青海省からチベットまでの幹線道路の敷設、それに空港の建設、水利発電所と物流センターなどの建設といった重点プロジェクトを完成させました。中でも特に注目されたのは青海―チベット鉄道の開通でした。
統計によりますと、2010年末まで、チベットでは道路の長さは2005年より3万キロ増え、電気の利用人口は、2005年より22%増えました。こうしたインフラ整備は観光業の発展をもたらしました。チベット自治区観光局のパジュ局長の話です。
「観光業に従事する人の数は毎年20%の割合で伸びている。この点では西部のほかの省を上回っている」
このほか、中央政府はチベットの農民や牧畜民の生活環境の整備にも270億元を投入し、主には住宅や燃料、飲用水の確保に充てました。
これまでの5年は、チベットの経済成長にとっては最も速い時期でした。2009年の生産高は前の年に比べ12.4%増え441億元になりました。以上のような成果を踏まえ、今後5年は、交通、エネルギー、水利、通信などの分野で、これまで以上の発展を遂げる目標が定められたのです。(閣)
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