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 イラン核問題交渉、再度成果なしで終了

2011-01-24 17:01:06     cri    

 アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、ドイツの6カ国とイランが22日、イランの核問題をめぐって、トルコのイスタンブールで行われた新たな交渉は、大きな意見の食い違いが存在しているため、実質的な成果を上げませんでした。

 去年12月の始めに、ジュネーブで行われた6カ国とイランの核交渉と同じように、今回の交渉においても、双方の主な意見の食い違いは依然として、ウランの濃縮問題でした。EU・欧州連合のアシュトン外交安全保障政策上級代表は今回の交渉後に、「6カ国はイランが実務的な態度を持って、国際社会が懸念している核計画について直接的な交渉を行うことを希望する」と述べました。

 アシュトン上級代表は、「6カ国はイランの核平和利用の権利を承認する。しかし、イランはその核計画が平和の目的にしか使われないことを保証するべきだ」と述べました。

 これに対し、イランは、「交渉の初めから、核権利の問題に言及しないことを堅持してきた」と強調しました。イラン核交渉のジャリリ首席代表は今回の交渉後に、「IAEA・国際原子力機関の報告書ではイランの核計画はこれまで、平和以外の目的には利用されていないと確認した」と述べました。

 実際には、今回の交渉以前に、各界は交渉に悲観的な態度を示しました。イランの学者は、「イランは核計画および、民用軽水炉への燃料提供を放棄する可能性がないため、イスタンブールでの交渉はいかなる実質的な効果も上げられないだろう」とみていました。

 イランのアフマディーネジャード大統領は18日、「さまざまな制裁を受けているにもかかわらず、イランの核計画が安定的に推進され、核技術も絶えず進展した」と述べました。また、19日に、「イランはこの目標を目指して、一歩も後退しない」と表明しました。

 また、イラン政府は、アルジェリア、キューバ、シリア、オマーン、エジプト、ベネズエラ、アラブ連盟の代表を招請して、15日と16日の両日、ナタンズウラン濃縮工場とアラクの重水炉を視察しました。そして、この視察期間中に、デューテリウムおよび放射性同位元素ルテチウム・177とヨード・131を生産したことを発表しました。

 デューテリウムは重水素とも言い、未来の天然燃料と言われ、原子エネルギー、核融合、原子力医学、原子力農業などに利用することが出来、また、水素爆弾を製造することも出来ます。

 19日、イラン軍はアラク重水炉工場周辺で中距離地対空ミサイルを発射しました。軍事当局の責任者は、「このミサイルの発射は国防力を強化し、重要地区の安全を守るためだ」と述べました。

 アナリストは、「イランが交渉を前にして一連の行動を取ったのは、外部に2つのシグナルを出そうとしたからです。1つは、イランの核計画は透明で、平和の目的があること。2つ目は、イランは核計画の推進の堅持を表そうとしたことです。イランは自らの権利が尊重されることを希望し、圧力が大きければ、大きいほど、自らの核計画を推進する決意も強くなるだろうとみられています。それゆえ、今回の交渉が再度失敗したことは完全に予想外のものとは言えないでしょう。(翻訳:董燕華) 国際・交流へ

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