温家宝首相は22日、北京を離れ、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクへ向かいました。これからの4日間、ロシアを訪問すると共に中国とロシアの首相による第15回定期会合に出席します。さらにタジキスタンを訪問し、ドゥシャンベで開かれる上海協力機構加盟国第9回首脳会議に出席します。温家宝首相の今回の訪問について、中国社会科学院上海協力機構研究センターの孫壮志事務局長は「両国間及び上海協力機構加盟国間の実務的協力を深めることを目指す訪問だ」としています。
今回、温家宝首相が最初に訪問する国は、中国と4300キロ以上に渡って国境がある隣国ロシアです。最近の中国とロシアの関係について、孫壮志事務局長は「中国とロシアの関係は現在、歴史上最も良い時期にある。双方の協力は各分野、各レベルで深まっている。相手に対する友好的な姿勢はハイレベルから民間まで共通の認識に達している」と見ています。
中国とロシアの戦略的協力パートナー関係は1996年にはじまり、これまでずっと良好な状態を保っており、現在、未曾有の高いレベルにまで発展しています。双方のハイレベル交流は世界的にも注目されています。今年に入ってから、両国の首脳は双方或いは多国的レベルで数回会談を行いました。
中国とロシアの定期的な首相会合は双方が企画した協力諸分野でのポイントであり、中国の先進国との関係を結ぶ上での特色でもあります。第15回定期会合の議題は、政治的相互信頼や経済貿易、エネルギーにおける協力、文化交流などの強化のほか、ハイテク、金融、環境保全など新しい議題が盛り込まれる予定です。協力の拡大について、孫壮志事務局長は、「協力分野の拡大によって、双方の経済貿易関係にはより大きな潜在力が生み出されるほか、ほかの分野での協力も推進できる」との考えを示しました。
来年は上海協力機構が設立して10周年を迎えます。温家宝首相はドゥシャンベで開かれる第9回首脳会議に出席して、次の段階の発展と具体的な協力の強化について提案するほか、各加盟国の首脳と共に当面の国際、地域情勢について議論して、今後の計画を立てます。孫壮志事務局長は、「当面の急務は経済面の計画の実現を速めることだ」として、さらに「上海協力機構が設立してから現在まで、経済面で多くの計画を立て、多国的経済貿易の協力要綱に調印し、多くの協力プロジェクトを提案した。これらのプロジェクトが実現できれば、地域全体の経済発展の促進にプラスとなる」と述べました。
中国外務省はこのほど、今回の首相会議について、「危機に立ち向かう共同対策の実施、金融危機後の地域経済協力の深化、地域経済の推進について突っ込んだ意見交換を行う。また実際の行動計画を制定して、貿易投資の利便化プロセスの推進や『多国的経済貿易協力要綱』の実現計画と地域経済協力プロジェクトの実施の加速について新たな共通認識に達成するだろう」と予測しています。
(翻訳:ヒガシ)
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