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 「世界の日本学研究フォーラム」、人民大学で開催

2010-11-06 21:37:50     cri    

 1日半にわたって開かれた「世界の日本学研究フォーラム」(主催:中国人民大学)は世界視点からの日本学研究に着眼し、学術とメディアの結びつきの必要性を指摘して6日に閉幕しました。中国人民大学が「日本学」をテーマに主催した初の国際シンポジウムで、パネラーを務めたのは中国本土、台湾、香港のほか、日本、シンガポール、スウェーデン、アメリカ、イギリスなど10あまりの国や地域からの学者や関係者ら約20人です。

 このフォーラムは同大学日本人文社会科学研究センター、東アジア研究センター、教育研究所が共同で実施し、(日本)国際交流基金、日本学術振興会北京事務所の後援を得て開かれたもので、学術発表のみならず、教育現場やメディアの関係者による一般討論も組み込まれていたことが特徴となっています。

 「世界の日本研究の全体像の紹介や、中国では中国文化の亜流としてとらえがちな分野が他国の日本研究における位置づけをはっきりさせることにより、中国の日本研究の視点の多様化に役立ちたい」、と中国人民大学の厳平氏が企画の背景を説明しました。

 フォーラムの総括において、京都大学の辻本雅史教授(教育思想史)は「利害や国益、経済力の強弱を超えてつながっているものに着目する」日本研究を提唱し、学術の使命とメディアの使命が「互いの限界を感じながら協力していく」よう提案しました。

 これに対し、中国社会科学院日本研究所の李薇所長は中日関係の現状に触れ、「中日国民の互いの不理解がマスメディアに利用され、悪循環になっている」と憂慮を示し、「中日関係が不愉快なことにぶつかった時にこそ、日本人の精神構造に対する研究を深める必要がある。これが学者の大きな課題」だと指摘した上、「高度成長中の中国にとって、日本は重要な参考になっている。中国における日本研究はこれからも更に関心が高まっていくだろう」と展望をしました。

 なお、フォーラムにちなむ論文集も後日、出版されるということです。(王小燕)

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