中国の胡錦涛国家主席は、カザフスタンのナザルバエフ大統領の招きに応じて、11日から12日にかけてカザフスタンを公式訪問します。これに先立ち、カザフスタン大統領基金会所属で、「世界経済と政治研究」の中国問題専門家であるマディエフ氏は、中国国際放送局記者の取材を受け、「中国とカザフスタンの政治的信頼度が高く、経済貿易関係も迅速に発展している。上海協力機構枠組みでの互恵協力は、計り知れないものがある」と述べました。
マディエフ氏は「2008年、カザフスタンと中国の貿易総額は175億5000万ドルに達し、両国の指導者が2015年までに150億ドルの貿易額を実現させるという合意を前倒しでなしとげた。中国はカザフスタンにとって最大の投資国であり、直接投資総額は90億ドルを超えている。こうした密接な経済貿易関係が、両国の政治分野での交流と発展の基礎を築いた。中国は資源以外の分野で発展を遂げたいというカザフスタンの新しい目標を理解し、支持している。中国の胡錦涛国家主席は昨年12月にカザフスタンを訪問した時、両国関係を発展させるために5つの提案を行った。その中で特に資源以外の分野での協力を強調した。これを受けて、両国はこの分野での協力を推し進めるための専門基金会を設立した。また、両国は従来のエネルギー、交通、農業などの分野で協力を着実に推し進めている。多くの協力プロジェクトが順調に進められている」と述べました。
中国の上海協力機構での役割について、マディエフ氏は「中国は上海協力機構が健全かつ秩序ある発展を実現するための主導者であり、中国の善隣友好政策は機構に十分反映されている。中国は、周辺地域の国々と経済発展の成果と経験を分かち合おうとしていることを行動で示した。胡錦涛国家主席は昨年の上海協力機構サミットで、中国は100億ドルにのぼる貸付金を提供し、機構加盟国が国際金融危機に対応することを援助すると発表した。このことは中国が地域の発展を推し進めようとする誠意を表した」と述べました。
マディエフ氏の話によりますと、上海協力機構は世界の4分の1の人口とユーラシア大陸の60%の土地面積を占め、豊富な自然資源と巨大な市場を有し、経済、科学技術、文化面でも強い実力を持っています。そして上海協力機構は、開放的な組織として、国連、CIS諸国、ASEAN、APCEなどの国際および地域組織と緊密な協力関係を保っています。マディエフ氏は「年に一度の上海協力機構サミットは世界が関心を持つ重要なイベントとなり、加盟国の指導者が機構の戦略的な発展方向と重要な協力分野について計画を立てることは、地域の発展に限らず、世界の発展にも影響を与えている。上海協力機構の重要な一員として、カザフスタンは今年OSCE・欧州安全保障・協力機構の輪番議長国を務め、来年にはOIC・イスラム諸国会議機構の輪番議長国を務める。カザフスタンは上海協力機構とこれらの組織が相互信頼や交流を深め、協力を強化する上で積極的な役割を果たしたい」と述べました。
マディエフ氏は最後に、「ユーラシア地域の大国と隣国として、カザフスタンは中国との戦略的パートナーシップを重視している。胡錦涛国家主席とナザルバエフ大統領の信頼と友好関係は両国関係を発展させていくための確実な保障だ。中国とカザフスタンの未来に自信がある」と笑みを浮かべました。(担当:黄恂恂)
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