会員登録

首相辞職からみた日本社会の要求

2010-06-03 14:07:57     cri    
 日本では毎年、社会の変化を反映するその年の流行語大賞を選んでいますが、去年、大賞となったのは「政権更迭」でした。そこでこのことについての専門家のお話をご紹介しましょう。

 専門家は次のように述べています。

 受賞者は昨年8月に圧倒的勝利で日本の首相となった鳩山由紀夫氏でした。当時、鳩山氏は民主党政権が短命になることを防ぎ、政権の更迭が頻繁に行なわれないようにすると何度も口にしました。しかし、世事無常という言葉があるように、わずか9か月で、「政治献金」スキャンダルと駐日米軍普天間軍事基地の移設問題によって、鳩山首相の支持率は就任当初の70%以上から20%に下りました。民主党を主とする政権は他人の手に渡らなかったものの、首相本人の鳩山氏が辞任せざるを得なくなったのです。

 鳩山氏の首相辞任は日本の政界で波を巻き起こし、国民の話題となっています。人気の低下にしても、辞職にしても、これを招いたことは日本 の社会が変化を求めていることを反映しているのです。こうした要求は普天間移設問題によって明確なものとなったのです。

 アメリカの言いなりになっている自民党と比べ、鳩山氏は選挙のなかで、米軍基地を沖縄県から移転することを約束しただけでなく、就任後は、アメリカとの平等外交を実現すると言明しました。これらの主張は多くの支持を得たのです。しかし、普天間基地の移設問題こそが鳩山首相の辞任する導火線となりました。これはアメリカに付属する日本を抜け出さそうと望む日本国民のこの数十年の心理状態を示したものといえます。鳩山氏は選挙で国民のこうした心理状態を明確にしたことから、選挙民の賞賛と支持を得ました。しかし、アメリカの大きな圧力に妥協した鳩山氏に国民は失望したため、その支持率は大いに下がったのです。

 日本の官僚支配を国民は早くから嫌っていました。選挙で改革の旗印を高く掲げた鳩山氏は、すがすがしい風のように政界に入り、改革の旗手になるだろう期待されました。しかし首相就任後の9か月間、いくつかの改革措置を実施したものの、根深い日本のこれまでの政治と文化を前にどうすることもできなくなり、国民の差し迫った改革の要望を満たすことができなくなったのです。この点から言えば、鳩山首相の辞任は意外で出来事ではないでしょう。

 専門家は以上のように述べました。(翻訳:トウエンカ)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS