エジプトを訪問している中国の呉思科中東問題特使は22日、中国国際放送局などメディアのインタビューに応じた際、「中東問題が新たな情勢に直面している中、中国は関係各方面と中東問題について直接、連携を保ち、コミュニケーションと交流をより密に行い、国際社会と共に、中東問題が一日も早く進展するよう推進していきたい」と語りました。
今回の中東訪問は、呉思科氏が今年3月中東問題特使に就任してから初めてのことで、エジプトは最初の目的地です。その後、呉思科特使はパレスチナやイスラエル、ヨルダン、シリア、レバノン、そしてロシアを訪問し、当面の中東地域情勢について関係各方面と意見を交換することになっています。今回の訪問の目的について、呉特使は「中国の指導者や、政府、国民まで、中東情勢にはいずれも関心を持っている。私の今回の訪問は、新たな情勢の下で、この地域の関係各方面から、情勢に対する考え方および今後の計画を聞かせてもらうためである。これと同時に、和平プロセスの推進や和平交渉の再開にプラスとなるよう努力もしたい」と述べてました。
呉特使は、中国がアラブとイスラエル双方がアラブ和平案に基づき、意見の食い違いを解決し、中東地域の全面的かつ持続的な平和と公正を実現することを支援すると述べました。呉特使は「アラブ和平案は、全面的でバランスのとれた提案であり、実現可能性も高い。中国は当初からこれを支持し、この和平案が実施されることで、和平プロセスに寄与できるよう期待している」と語りました。
呉特使はまた、アラブとイスラエルが長年にわたる和平プロセスで達成された共通の認識は尊重されるべきだと示しています。そのうち、「平和と領土の交換」や「2国家併存案」などがあり、双方はこれに基づき和平交渉を再開するべきだと指摘しました。
ユダヤ人入植地問題について、呉特使は、「占領された土地にユダヤ人住宅を建設することは、和平交渉の再開にはプラスとならず、長期的に見ても、建設の中止がイスラエルの安全にプラスとなる」と述べました。呉特使は「ユダヤ人住宅の建設をやめることが、交渉再開にとってプラスである。また、長期的に見ても、イスラエル側が関心を持つ安全問題や各方面の安全維持にも有利だ」と語りました。
呉特使は、「アラブとイスラエルの数十年間にわたって積み上げられてきた歴史的な経験と教訓から得たものとは、話し合いを通じてこそ、双方に存在する問題を最終的に解決することができるということだ」と述べました。
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