東京芸術大学音楽学部の教授らが、中日韓「アジア芸術宣言」プロジェクトの一環として、23日に北京の中央音楽学院を訪れました。

　政治、経済の分野に限らず、芸術でも協力を深めようと、東京芸術大学（学長：宮田亮平）の提唱によって中日韓3カ国で去年からスタートした「アジア芸術宣言」プロジェクト。去年の夏から今年にかけて行われているその第一期目の交流活動は、中日韓3カ国で親しまれている楽器「箏」を中心に展開されており、これまでに日本から中国・韓国へ講師の訪問や学生向けのサマースクールなどが行われています。

　今回、中国で屈指の芸術高等学校である中央音楽学院では、東京芸術大学の代表者による公開講義が行われたほか、同大学の教授で生田流筝曲演奏者の安藤政輝さんと音楽博士の安藤珠希さん、日本で音楽学博士号を初めて得た中国の筝演奏者の毛Yさんによる演奏会が行われました。

　公開講義に参加した中国音楽家協会世界民族音楽学学会の会長である中央音楽学院の陳教授は、「洋楽と比べ、アジアの民族音楽教育はまだまだ遅れている。東京芸術大学のプロジェクトを通して、アジアの民族音楽交流が一層広まることを期待している」と述べました。

　このあと、25日に東京藝術大学の代表は上海音楽学院を訪れます。（取材：黄恂恂、張保力）