中国の全国人民代表大会の年次総会は5日北京で開幕しました。温家宝首相は中央政府を代表して、3000千人の代表を前に09年度の政府活動を報告しました。金融危機がまだ拡大している中で、この報告には中国政府が金融危機を乗り越え、経済の安定的かつ速い発展を維持していく自信が溢れています。
文字数2万字のこの報告書は、国内外の経済情勢を分析し、金融危機に対応し、経済の安定的かつ迅速な発展を政府活動の主要な任務にしました。まずは、自信という言葉がこの報告書のキーワードとなっています。
「中国経済は良好な方向に向かって発展していくことに変わりはない。中国政府には困難を克服し、試練に耐え抜く自信や条件、能力が完全に備わっている。こうした自信は次のようなところから来ている。まず、中央政府が国内外の情勢を科学的に判断し、的確に把握していること。次に工業化、都市化におけるインフラ整備や、産業構造と消費構造のグレードアップ、環境保護、生態整備、社会事業の発展など各方面からの大きな需要があること。次に、大量の資金や豊富な労働力資源などによる下支えがあることなどである」
中国政府が金融危機を乗り越える自信を今年の経済成長目標にも具現化させました。今年GDPの成長率を8%に設定しました。これまでの4年間、中国のGDPの実際の成長率はいずれも8%を超えましたが、国際金融危機が拡大している中で、中国はまた8%という目標を打ち出すことには大きな自信が必要です。これについて、温家宝首相は、次のように述べました。
「ここで説明しておきたいのは、経済と社会発展の需要と可能性を考慮した上、GDPの成長率が8%前後という目標を打ち出した。中国には13億人がいて、雇用を創出し、国民の収入を増やし、社会の安定を維持するため、経済成長に一定のスピードが必要だ。政策と措置が適切で、有効に実施されればこの目標が実現するだろう」
今年、中国政府の活動の一つの重点は、国際金融危機に対応し、経済の安定的かつ急速な発展を促進することです。このため、政府は経済促進に関する総合計画を実施します。この総合計画には、政府の投資を大量に増加し、各分野で減税を行い、国内需要を拡大し、産業振興計画を実施し、経済の全体的な競争力を高めることなどが含まれています。
今年の政府活動報告の中に、雇用機会の創出と社会保障システムの整備が急がれています。その他、教育機会の公平の問題、医薬衛生分野の改革、大衆が病院に行くのは困難さなどの民生にかかわる問題も政府活動の重点問題となっています。
これについて、温家宝首相は、次のように語りました。
「政府の投資は鍵となる分野で使用されるべきだ。経済と社会の発展が弱い分野で使用されるべきだ。普通の工業に使われるものではない。政府の資金はすべて国民からのものだ。資金の使用は国民に対して責任を負うべきだ」
今年の政府活動報告は情報公開、情報の透明性が徹底しています。これは今年の報告書の特徴の一つになっています。(担当:任春生)
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