尾山宏は1930年生まれの日本人弁護士です。「中国への日本侵略戦争における中国被害者の賠償要求の日本の弁護団」の団長、また「感動中国2003年人物」です。
入選理由:
尾山宏は大きな圧力に耐え、日本軍国主義の戦争の罪を追及し、中国の被害者のために努力していました。彼は1963年から40年間にわたって、すべての日本に対する訴訟に参加しました。また、彼が率いる「中国への日本侵略戦争における中国被害者の賠償請求の日本の弁護団」は、中国の被害者の賠償請求を無償で引き受けました。
中国との縁:
尾山宏は1956年に東京大学法学部を卒業して、弁護士になりました。彼は長い歴史をもっている中国文化を尊重し、特に漢詩が気に入ります。中国の被害者の賠償請求を無償で引き受けたきっかけは、彼が参加した「家永教科書訴訟」でした。1960年ごろ、日本の歴史学者である家永三郎が編纂した教科書には、南京大虐殺、「731部隊」の人体実験などの史実を記載しています。しかし、当時の日本文部省は教科書を審査する時、その内容を削除することを要求しました。家永三郎は文部省が削除する権利をもたないと考え、裁判所に起訴しました。第一、二審裁判所に敗訴しましたが、家永三郎は自分の主張を堅持し、最高裁判所に上訴し、1997年にとうとう勝訴しました。それにより、尾山は「この訴訟は32年間にわたった。その間、私は日本軍国主義の残忍な行為を深く理解し、日本政府が侵略事実を覆い隠すことがはっきり分かった」と語りました。
尾山宏は歴史の責任感をもって、「中国への日本侵略戦争における中国被害者の賠償請求の日本の弁護団」の団長の重任を担っています。弁護団は中国の被害者の賠償請求を無償で引き受けるだけでなく、自分で一切の費用を立て替えるとともに、自分から出資して中国の被害者を東京に招いて出廷させました。精力を訴訟に注ぐ尾山宏は主に企業の法律顧問を勤めて生活をしています。
尾山宏の行為は日本の右翼勢力の怒りに触れました。右翼勢力は度々彼に脅迫状を出すだけではなく、真夜中に脅迫電話をかけたりしました。尾山宏はそれに対して気に止める様子もありませんでした。
なお、尾山宏の行為は中国人また世界の人民に尊重され、彼が代理した訴訟は中国と日本のみならず、全人類に貢献したということです。
尾山宏は「自国の罪を懺悔することは本当の愛国心を表している。良心がある国は歴史を正視し、謝罪、賠償すべきだ。そうすれば、世界の人々に尊重されることができる」と語りました。
尾山宏は国家と民族の限界を乗り越え、正義の立場に立って、歴史の責任を負っています。彼は世界に国家また全人類が歴史をどのように対処し、未来を引き続くのかと伝えていました。2003年、彼は中国に「感動中国2003年人物」と選ばれました。
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