デービッド・トゥール:1942年生まれのアメリカ人。北京第二外国語大学で教師を務めており、「2006年北京の十の優秀ボランティア」に選ばれ、2008年北京五輪トーチリレーのランナーとしても活躍していました。
入選理由:
2001年、北京に在住してから、デービッド・トゥールさんは、観光地、市街、博物館など北京市内の英語標識の誤訳を訂正する活動をボランティアで始めました。数年以来、デービッド・トゥールさんは、毎週60分を作り、北京市内の英語標識を訂正する活動をしています。博物館、観光地、高級ホテル、道路標識などの英文訂正だけで、6万カ所近くに達し、彼は「英語の警察」と呼ばれています。
中国との縁:
デービッド・トゥールさんは元米軍人です。彼が英語標識を訂正する面で大きな役割を果たしたため、2008年北京五輪トーチリレーの初めての外国人ランナーに選ばれました。
2001年から北京第二外国語大学で働き始めたアメリカ人教師、デービッド・トゥールさんは「英語警察」として、五輪向けの北京市民の英語普及活動にも携わってきました。
デービッド・トゥールさんが「英語警察」を始めたきっかけといえば、彼が初めて京劇を見たときのことです。
ある日、デービッド・トゥールさんは京劇『美猴王(孫悟空)』を見ました。主役の孫悟空が登場したとき、英語の字幕の中で、「auspicious cloud(瑞雲、吉兆を示す雲)」と訳されるべきところを、「auspicious clod(粘土の塊)」と訳され、劇場の外国人に笑われました。しかし、同じ劇場にいた中国人たちは、この光景を不思議に思っていました。これを見たデービッド・トゥールさんは、中国で英文訂正の活動を始める決意したのです。そして、文化省に手紙を送り、ボランティアとして、北京市内の名所旧跡の英文説明と英語標識の誤訳を訂正する意向を示しました。
デービッド・トゥールさんの手紙は非常に重視されていました。あれから、北京市内の地下鉄の中で、中国っぽい格好をした外国人の姿がよく現れています。彼はカメラで変な英語標識を撮り、訂正した内容を北京の関係部分に送っていました。その後、市内の観光地やホテルなどもよく回っていました。
2007年、長城友誼賞と北京の十の優秀ボランティアに選ばれたデービッド・トゥールさんはまた、学校の学生たちを率いて、観光地周辺の英語道路標識の訂正を始め、北京の博物館とスタジアムの英文説明を書きました。12月、北京市の五輪向けの外国語普及活動の中でも大活躍していました。
デービッド・トゥールさんの努力によって、北京市内の数々の英語標識が訂正され、 観光地や博物館の英文説明も分かりやすい英語となっています。大変な仕事ですが、デービッド・トゥールさんは毎日、楽しくやっています。
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