北京はこの頃、穏やかな気候が続いています。先週、職場の秋の遠足で、河北省の承徳に行ってきました。道中、高速道路の両側のつたが赤く染まったのが見えました。知らないうちに、今年もここまで秋が深まったのかと驚きました。
秋の到来に伴い、北京は一年の間でもっとも良い季節を迎えました。先週末は用事で出かけた時、故宮の周りを通りました。あまりの人の多さに驚きました。それも大部分が、同じ帽子をかぶっている内外のツアー客でした。秋の行楽のシーズンが始まったと実感しました。
ところで、ツアーに参加して旅行に出かけることは、今では当たり前のようになっていますが、ツアーが中国で普及したのは、わずかここ十数年のことです。というのは、1990年代の初め、私が大学生だった時、ツアー客といいますと、ほとんどが外国人で、観光地に泊まっている大型観光バスもほとんど海外観光客の専用だったと覚えています。
今年は改革開放30周年の年、様々な変化が起きた30年でした。
中国の改革という大事業は30年前、農村の土地使用と経営制度の改革からスタートしました。その改革により、農民の衣食の問題が解決されましたが、現在も、農村、農民、農業と呼ばれている三農問題が中国の持続可能な発展を維持する上の要だと言われています。また、世界を襲った金融危機を中国が効果的に乗り越える方法は、農民の収入をアップさせ、内需を拡大することだとも言われています。こうした中、12日に閉幕した第十七期三中全会では、農村の土地管理制度、農村金融システム、都市と農村一体化の建設などの問題が検討され、会議の決定はこれからの農村改革の方向を示したと見られています。
今日の経済直行便は、最近の注目される動きをご紹介するほか、改革開放の口火を切った農村の改革について振り返ります。(王小燕)
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