中国は漢字の国です。外国のブランド名を漢字で表現する場合、意訳、音訳、意訳+音訳、それにイメージをきちんと表現した音訳といういろいろな方法があります。上海通用(ゼネラル・モーターズ)は意訳で、索尼(ソニー)は音訳です。雀巣咖啡(ネスカフェ)は意訳+音訳の好例と言えるでしょう。可口可楽(コカ・コーラ)は音訳ですが、意味もちゃんと通っています。中国語で「可口」といえば美味しい、口に合うという単語です。「可楽」は単語ではないが、違和感を覚えないほど受け入れやすい造語で、楽しむことができるという意味です。ペプシコーラはその流れに沿って「百事可楽」としています。これもなかなかうまい訳で、「よろずのことが楽しめる」という意味です。「奔弛」(ベンツ)は疾走するという中国の単語をそのまま利用した音訳です。いずれも手本にしても良い名訳だと思います。
日本企業のサントリーの中国語訳も感心させられます。「三得利」、中国語を勉強したことのない日本人でも、これを見てサントリーだと分かるのではないでしょうか。中国人はこれを見て、「三者ともに利益を得られる」と理解します。三者とは、消費者、販売者、製造者のことでしょう。サントリービールが中国で売れた理由の一つは、そのネーミングのうまさにあると言っても良いのではないでしょうか。
香水・コロン
5th アベニュー 5th Avenue 第五大道
アナスイ Anna Sui 安娜蘇
エンヴイ Envy 嫉妬
オピウム Opium 鴉片
クリニークハッピ Clinique Happy 倩碧快楽
ダビドフ Davidoff 大衛夫人
ミツコ Mitsouko 胡蝶夫人
プワゾン Poison 毒薬(紫毒)
タンドール・プワゾン Tender Poison 温柔毒薬(緑毒)
デューン Dune 沙丘
プレジャーズ Pleasures 歓沁
ジョイ Joy 喜悦
(つづく)
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