北京空港の第三ターミナル(T3)が2月29日零時から使用開始になりましたが、使用開始を祝うセレモニーなどは行われませんでした。
29日午前8時50分、山東省の省都・済南に向かう山東航空の便が第三ターミナル(T3)を初めて利用したフライトとなりました。つづいて、12時10分、ブリティッシュエアラインのロンドン行きフライトが、ここを離陸した最初の国際便フライトとなりました。
第三ターミナルの使用開始については、セレモニーなどが行われませんでした。中国人民大学行政管理学部の毛寿龍主任教授はこれについて「首都空港が公共サービス機関として、このような選択をしたことは、資金節約の面から言って、評価に値する」と述べました。
さて、総面積96.2万平米、サーカー場126個分に相当する第三ターミナルは、現在、世界最大のターミナルとなります。空から眺めると、その形が飛行機のつばさにも、または龍の形にも見えると言われています。
T3の開通によって、北京首都空港は三つのターミナル、二つの管制塔、三本の滑走路を有すようになります。また、補助滑走路の本数も71本から137本にまで増えました。北京首都空港の年間輸送旅客数も延べ4300万人に増えました。
T3には、オリンピック専用のゾーンが設けてあり、オリンピックの関係者が便利に利用できるよう配慮してあります。
日本のJALとANAを含めて、内外の航空会社27社が二回に分けて、第三ターミナルに移転します。この広大なターミナルで乗客がスムーズに搭乗できるよう、搭乗手続きの締め切り時間は、国内便では離陸45分前、国際便では離陸60分前に早まっています。
ちなみに、T3は第一と第二ターミナルとは7キロ離れています。この間のアクセスは空港の出した無料シャトルバス、もしくはタクシーを利用することができます。シャトルバスは7分おきに発車し、約15分かかります。この6月には、市内から空港直通の電車が開通しますので、市内の東直門駅から16分で第三ターミナルに到達することができます。
北京に最初に空港ができたのは1958年のことでした。1980年、つまり、その22年後に今の第一ターミナルが完成。そのさらに19年後の1999年に、第二ターミナルが完成し、使用開始になりました。が、今回、第三ターミナルの使用開始までにはわずか9年しかかかっていません。
空港の利用客人数では、1980年代では年間延べ113万人でした。改革開放政策が始まってから、年間100万人のスピードで上昇し、1994年、その数が延べ1100万人を突破し、また、1995年だけでも、年間延べ500万人が増え、今は年間延べ5000万人に達していると言われています。
専門家の話では、北京空港の年間利用客は2015年に延べ7600万人に達する見込みなので、2015年にも北京に第二の空港が完成する予定で、北京の空港はそれでようやく、完全にニーズに満たすことができるようになるということです。(整理:Yan)
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