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瓢箪彫刻
   2007-04-27 10:56:23    cri
 渤海に面した遼寧省・営口市。この町に、尹世良さんという男性が暮らしています。今年75歳の尹さんは、瓢箪彫刻職人。これまで12年間、ナイフ一つで小さな瓢箪に彫刻を施してきました。尹さんの手にかかれば、ただの瓢箪もおしゃれな工芸品に生まれ変わるのです。

 尹さんの家は、まるで美術館です。大小さまざまな瓢箪が壁一面に飾られています。瓢箪には、書や、神話の人物などがいきいきと刻みこまれています。自分の作品について、尹さんは、「これらの瓢箪を眺めていると、自分の子供を見ているような気持ちになります。めでたい言葉や風景、祖国繁栄を願って彫ったものや、好きな人物を彫ったものもあります」と話しています。

 尹さんによりますと、瓢箪作品は合わせて1000個あまりあるそうです。尹さんにとっては苦労して作った作品であると同時に、中国の民間文化が凝縮された芸術品でもあります。  

 尹さんが瓢箪彫刻を始めたのは1995年のことです。すでに仕事を止め、老後生活を送っていたところでした。「仕事がないので、家で何かしなければと思っていました。しかし、年を取ってくると、着るものにも食べる物にも執着がなくなります。だから、ただ楽しく暮らしたいと思って、これを始めたわけです。瓢箪と言えば中国では縁起物です。中国語で瓢箪のことを、HULUと発音しますが、この音は、幸福の「福」の字や給料の意味の「禄」の字を連想させ、とてもいいのです」と尹さんは明かしています。

 父などの影響もあって、幼い頃から彫刻に興味を持っていた尹さん。このような思いから、尹さんは創作活動を始めたのです。でも、始めてみると、「最初は、瓢箪に絵を描くことさえできませんでした。瓢箪の表面が漆が塗られたようにツルツルだからです」と、簡単にできることではないと実感しました。

 尹さんはいろいろ試してみました。瓢箪にペンキを塗ってから、文字や絵を書き入れたこともありました。しかし、見た目はよくても、作品としてはいいものではありませんでした。

 やっと描けるようになったと思ったら、また次から次にいろいろな問題が浮上してきました。瓢箪の仕入れが難しい、絵のアイデアが浮かばない、家族の理解が得られないなど、いろいろありました。奥さんの蘇風英さんは、「初めは、主人は何も家事を手伝おうとしませんでした。退職したからには、何かしてもらいたかったのです。一緒にのんびり過ごしたかった。でも、いつも忙しくて時間がないのです。しばらく経ってから、主人は面白いものを作るようになりましたね。部屋にたくさん作品が飾られて、なかなかかわいいなと思いました。それからだんだん主人のことを理解するようになりました。今は、瓢箪を栽培したり、仕入れを手伝ってあげたりしています」と話しています。

 尹さんの作品は、京劇の隈取や、歴史上の人物、漢詩、名勝風景、動植物のほか、風刺漫画を彫り込んだものまであり、バラエティーに富んでいます。丁寧に着色され、立派な芸術品になっています。

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