遼寧省の普蘭店県では、工業化により、農民たちの生活が豊かになっています。
朱有興さんは、現代的な養鶏舎を11棟所有しています。食用の鶏を出荷し終えるとすぐ、8千羽の雛が孵化場から運ばれてくる、忙しい毎日です。朱さんは、いま、養鶏の仕事が楽しくて仕方がないと言っています。「今、中佳食品有限会社と契約を結んでいて、うちの鶏を全部買ってもらっています。売れないと心配する必要はありません。飼育すればするほど多く儲かります」と満足げに話しました。朱さんは、毎年150万元(日本円で2250万円)の収入を得ています。彼の養鶏場は、180戸の農家が下請けを担当しており、孵化、飼育、飼料といった一連の作業ラインが完成しています。これによりリスクも前より小さくなりました。
養殖業を営むには、資金が必要です。経済的に乏しい于兆玲さん一家にとって、これは、難しい問題でした。2004年まで、家族6人の1年間の収入は、わずか4千元(日本円で6万円)でした。しかし、于さんが大通服飾有限会社で働き始めると、その生活は一変しました。于さんは、 「以前、農業をしていた時、1年間の収入はわずか4千元でした。とても疲れました。今の工場では、1万8千元から2万元くらいもらえます。また、友達にもこの工場で働くようすすめました。皆で楽しく働いています」と、喜びを禁じえません。
普蘭店市では、服飾業、食品加工業、電気製品加工業の三つが産業の柱になっています。これらの産業では、毎年2万人の雇用を受け入れています。普蘭店市農業経済発展局の張大慶局長によると、普蘭店市では総人口83万人のうち60万人が農業に携わっており、彼らはいま工業化により目覚しい生活改善を成し遂げています。1年間の平均収入は、去年同期より一人あたり15%増え、5900元(日本円で9万円)に達しています。張局長は、「2006年、農業の産業化により、競争力を強化し、収入を増加させました。この1年、農業産業化のモデル企業は9社増え、合わせて84社に達しました。これらの企業を始め、12万戸の農家が、産業化経営をはじめており、収入も持続的に増加しています」と指摘しました。
農民たちの経済状況が改善されると同時に、居住環境もよくなりました。政府の援助で、太陽エネルギーシステムも利用できるようになりました。また、コンクリートで舖装した道路が作られ、交通網も整備されつつあります。(翻訳:李軼豪)
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