遼寧省の本溪市は、世界でも珍しい漢方薬資源に恵まれています。本溪市は、この資源を活用して、漢方薬加工業を、重点的な産業にし、経済発展を遂げています。
遼寧省の省都、瀋陽市から西へ30キロ。工場が林立する光景が見えてきます。ここ数年、本溪市開発区に建てられた製薬工業群です。近くには漢方薬の栽培農園もあります。ここは、本溪市の漢方薬加工業の拠点となっています。
2005年、本溪市漢方薬加工業の総生産高は19億元(日本円で285億円)、利潤は、8億元(日本円で120億円)に上りました。さらにここ2年間、漢方薬産業は発展し、競争力の強い大企業も数社誕生しています。
近年、本溪市は、その自然環境を十分に活用し、漢方薬の栽培、加工、市場への流通にいたる一連のルートを完成させています。また、政府の支援もあり、市民の4割が漢方薬の栽培に従事しています。こうして、漢方薬生産拠点の規模は迅速に拡大してきました。本溪市医薬業界管理弁公室のカク育軍主任は、「本溪市の漢方薬栽培拠点の建設は順調に進んでいます。総面積67ヘクタールの漢方薬栽農園が4ヶ所があるほか、小中規模の農園も20ヶ所以上あります。また、本溪市の医薬会社は、すべて認定企業であり、流通管理もしっかりしています」と語りました。

近年、本溪市の漢方薬産業が迅速な発展を遂げた理由は、市政府及び下級政府が支援政策を推し進めていることにあります。資金や技術の投入により、医薬産業が発展するための良い環境が整っています。
これにより、もともと古い工業基地だった本溪市には新たな活気が生まれました。本溪市は、中国北方の漢方薬生産拠点になりつつあります。本溪市医薬業界管理弁公室のカク主任は、「本溪市の漢方薬加工業は、国家の発展綱要に従い、現状に合わせて、綿密な目標と計画を設定しています。これにより、栽培・加工・流通を全面的に発展させています。2010年には、全体の総生産高は30%増加し、60億元(日本円で900億円)になるみこみです。漢方薬加工業は、本溪市の主幹産業になるでしょう」と話しました。(翻訳:李軼豪)
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