中国は東北部の古い工業基地を振興させる政策を打ち出しています。これにより、遼寧省は発展し、労働者にも才能発揮の舞台が提供されました。その中に、このほど、遼寧省で特に功績のあった人材として6人の労働者が表彰されました。
そのうちの一人は、瀋陽送風機グループの歯車加工会社社員、徐強さんです。今年37歳の徐強さんは、みんなが認める優れた技術者です。短期大学を卒業後、大型歯車の加工分野で活躍し、外国の専門家からも高く評価されています。
2004年、徐さんの会社は精度レベル5の大型歯車を受注しました。精度レベル5とは、かなり高い要求です。しかし、この仕事を任された徐強さんは、長年培ってきた経験や高い技術力を発揮し、見事にやり遂げました。彼の技術は、当時国内の最高レベルだったと言ってもいいでしょう。徐さんのことを、程益堅総経理は、「最初は、私たちの設備では精度レベル5は、とてもじゃないですが、無理でした。でも、徐さんは、持ち合わせた知識と技能をもとに、絶えず研究していました。最終的には、徐さんは、従来の設備でレベル4の歯車を作り出しました。これは、国際的にも最高レベルでした。徐さんの技術は国内の同業者にも認められ、『徐強精度』という言葉が生まれたのです」と評価しています。
「徐強精度」とは、徐さんが生み出した精度品質のことです。徐さんが長年努力してきた結果であるのはもちろん、日々絶えず向上を目指してきた賜者でもあります。同僚の姜小暁さんによると、徐さんは品質に対して厳しく、徐さんが加工した歯車は、優良品の代名詞になっているのだそうです。姜小暁さんは、「歯車を磨く時、徐さんは、細かいところまで手作業で行い、手を抜きません。合格基準内であっても、ミスがあれば見逃さないのです。ですから、徐さんは、精度レベル4の旋盤で、より高いレベル3の製品を作ることができるのです」と話しています。
ところで、普段、徐さんは黒いノートを携帯しています。2001年から業務日誌を書いているのだそうです。仕事上の難問を随時書き留め、それを解決することによって、絶えず自分の技術レベルを高めているのです。これについて、徐さんは、「経験を積んでいくべきだと思います。仕事上起こったどんな問題でも、とにかく書き留めることで整理できますし、新しい発想などが生まれてくると思います。誰もが成功したいと思っています。私も例外ではありません。毎日積み重ねるうちに、学習習慣が培われ、技術レベルも高まっていくに違いありません」と述べています。
こうした積み重ねによって、徐さんは、普通の労働者から勤勉で高い技能を持つ人材に成長しました。徐さんが会社に提出したプロジェクトも70項目を超え、大量の資金節約にもつながっています。(翻訳 朱丹陽)
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