グローバル・ユース・エクスチェンジ(GYE)事業とは、日本外務省が主催する、青年を中心とした国際交流プロジェクトです。1994年のスタート以来、さまざまな国籍と背景を持つ優秀な青年を毎年日本に招待し、見学や実地考察などのさまざまな形式を通じて、現在広く注目されるグローバルな課題を検討させ、世界各国の青年に、幅広く交流し、理解を深めるための大きな場を提供しています。
GYE事業は、毎年異なるテーマを設定しています。今年のテーマは「環境と経済発展」で、「自然に学ぶ文化」「経済発展と自然環境保護の調和」「循環型社会の実現」の3つのサブテーマで構成されます。各国の代表は、サブテーマごとにグループに分かれ、学習と議論を行います。
2週間の学習体験では、東京、京都、名古屋の3都市を巡り、島津製作所、トヨタ自動車工場、あいち臨空新エネルギー研究発電所、中部国際空港、名古屋大学などを訪問しました。代表の大多数にとっては初めての日本訪問で、調和の取れた自然環境、環境保護技術のレベルの高さ、国民の環境保護意識の強さに、みな深い感銘を受け、ゴミ処理や新エネルギー開発などのプロジェクトや施設の見学を通じて、視野を広げ、循環型経済と持続可能な発展への認識を深めていました。
愛知県は2005年の世界博覧会の開催地で、同博では「自然の叡智」がテーマに掲げられました。愛知県庁では、環境部と、金融・経済貿易・工業局の伊藤さんと鈴木さんが、万博の状況を紹介してくれました。2010年の世界博覧会は中国の上海で開催されます。上海の参考になる愛知県の経験を鈴木さんに質問すると「綿密な計画が非常に重要だが、その上で計画の柔軟性に特に注意し、さまざまな突発事態に対応できるよう十分なマニュアルを用意することが必要」との答えが返ってきました。
2週間の体験学習の終了を前に、3グループはそれぞれの報告を提出しました。これらの報告は、各代表の個人レポートの観点と、グループ討議で得られた共通認識を基にまとめられたものです。3グループの報告は、代表の全体討議を経て、本年度GYE事業の報告書にまとめられました。報告書で各代表は、いかにして環境保護事業の発展を推進するかについて、多くの合理的な提案を提示するとともに、環境保護は人類共同の事業であるとの認識で一致した。環境保護意識を高め、持続可能な発展の道を歩み、環境保護と経済発展のバランスを求めてこそ、人と自然の真の調和を創造することができるのです。(人民網より)
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