12月4日、中国最大の検索エンジン「百度」(www.baidu.com、市場シェア60%)の李彦宏CEOは、来年、日本語の検索エンジン市場に参入することを正式発表しました。
李彦宏CEOは、このために、百度は半年前から日本語ウェブサイトに関する情報収集や、大連など日本語教育の盛んな地で日本語に精通しているエンジニア及びプロダクツ・マネージャーの募集、日本市場のリサーチなどの準備作業を始めたことを明らかにしました。更に、日本に作る子会社の社長人選について、百度は11月30日、ヘッドハンターにグローバルな範囲で探すよう委託しました。
李彦宏総裁は、「日本の子会社は独立して運営し、極めてオープンな態度で地元会社との提携に臨む」と強調しました。また、現在、日本市場で上位のシェアを保ち続けているGoogleやYahooと比べた場合、「日本語は同じく漢字を土台にしている。百度は中国語の自然言語の処理や、語句の区分において進んだ技術を有している」と自社の優位性に自信を示しました。
李彦宏CEOは日本市場での投資額を明らかにしていませんが、「昨年、ナスダックに上場後、1億2000万ドルの資金を手に入れた。その後も、四半期ごとの経営状況がいずれも好調で、現金貯蓄額も増えつつある。ただし、日本市場の進出は初めてなので、妥当で、穏健な戦略をとっていく」と述べました。
中国社会科学院経済研究所の韓孟研究院は、百度の日本進出表明について、「百度の国際化戦略の将来 性に対する投資者の期待の現れであり、技術力、ブランド力及び資金力を備えた新しい世代の中国企業が、これから『Made in China(中国製造)』から『Create in China(中国創造)』に向かって転換していくことの現れでもある」と見ています。
一方、中国のアナリストたちは、「Yahooの日本市場での成功は、主としてソフトバンク社のローカル化オペレーションに支えられている。世界第二位の経済力を持つ日本は、外資の進出には最も厳しい市場だ」と見て、百度がグローバル展開のスタート地を日本にしたことに懸念を示しています。
しかし、このことが、李彦宏CEOの日本市場進出の決心を揺るがしてはいません。「2005年、日本の広告市場は全体的には、成長していなかったにもかかわらず、ネット広告の売上は50%以上も伸びた。しかも、日本の電子商取引、とりわけ、ネット金融サービスがたいへん盛んである。ユーザーの検索エンジンへの依頼度は非常に高く、一日平均の検索件数が一人当たり10回にも達している」、と李彦宏CEOは、日本市場の魅力に惹かれてやまないようです。
「日本の検索エンジン市場は、主として、YahooとGoogleの二社でシェアされ、長い間、大きな変化が起きていない。日本の消費者の視点に立ってみれば、選択肢が増えることは良いことである」と李彦宏CEOは日本市場進出に意欲的な姿勢を示しています。(人民網より、Yan訳)
(http://it.people.com.cn/GB/42891/42894/5150761.html)
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