無錫市では収入の比較的低い人々の住宅問題を解決するために、「経済適用住宅」を開発しています。というのはどんなものでしょう。
無錫市では近年都市化が急ピッチで進められています。ほかの多くの街と同じように、古い町を改造し、新しい街作りをすることは、無錫政府の困難な問題でした。こうした都市改造で住宅を壊された人々をどこに住ませるでしょう。実は無錫市ではこうした人々を住宅保障のシステムに組み入れていて、彼らは経済適用住宅に住むことになるのです。
これについて無錫市経済適用住宅管理センターの王維奇主任によりますと、2002年から始まった経済適用住宅の建設は、去年末まで合わせて108万平方メートルが竣工しており、8000人余りが移り住んでいます。
「2002年に始まった経済適用住宅ですが、いま建設中のものは150万平方メートルです。また95万平方メートルは計画中で、9ヶ所の198ヘクタールの敷地でこうした住宅を建設するわけです。この面積は、無錫市の不動産開発全体の10%前後を占めています」
また、王維奇主任によりますと、無錫市政府の構想では経済適用住宅開発をさらに拡大していくということです。
49歳の何克倹さんは三人家族で、無錫市政府の開発した経済適用住宅に住んでいます。
「うちは、私も妻も工場から一時帰休させています。いまの収入では、経済適用住宅でないと手が届きません」
何さんはこれまで無錫駅近くに住んでいて、4世代8人の家族が60平方メートルの個人の住宅に住んでいました。風呂場などはもちろんありません。
「何の施設も整ってなかったのです。いまの経済適用住宅はこれまでと比べて、まるで雲泥の差です。庭園も綺麗ですし」
何さんの昔の家は、駅周辺の改造で取り壊されました。それで得た補償金を使って、三ヶ所に住宅を買ったのだそうです。
「三ヶ所の住宅を買いました。弟と母と、私、それぞれ一ヶ所です」
経済適用住宅は多くの街で作られていて、ほとんどは交通が不便で、中心部から離れた地域に立てられますが、無錫市のは違います。ここの伍星家園という経済適用住宅は交通が便利な二号環状線沿いに建てられています。陸錫明さん、孫翠霞さん夫婦は、ここの80平方メートルの2DKに住んでいます。
「昔のは50平方メートルぐらいの個人の住宅でした。経済適用住宅がなければ、私の収入ではとての住宅は買えません」
陸さんが昔住んでいるところは、低いところにあるため、雨が降ると、水浸しになってしまいますが、引越ししようとしてもなかなかそのお金がないので、新しい住宅が買えたのはまさに政府のおかげだということです。
このように、家を取り壊された人々に補償金を与えて、経済適用住宅を買わせることによって、古い町の改造で直面する多くの問題が解決され、収入の低い人々の住宅も保証されるようになります。また、これによって、無錫市の経済が急速に伸びると同時に、経済適用住宅や低賃金住宅があるおかげで、不動産価格の高騰を避けることができました。
|