中国東部にある太い湖と書く、太湖、ここでは春が一番景色の美しいシーズンです。この湖畔にある無錫市では、第三回太湖山水祭をこのほど催しました。多くの観光客が祭りを訪れ、船のレースを見物し、自転車ドライブをし、春の自然を楽しみました。
船のレースは4月22日に、第三回太湖山水祭のオープンセレモニーとして行われました。12隻の船、中国語でいう竜の船、竜船は600メートルのレースでスピードを競います。銅鑼と太鼓の音が一斉に上がり、12隻の船は矢のような速さで出発しました。船を漕ぐ人の中には外国人もいます。イギリスから来たシュルツさんです。南京のある会社に勤め、もともとボートレースが好きなシュルツさんは中国式のボート、竜船が気に入りました。
「私はこのレースに非常に興味を持っています。中国の歴史を多く知ることができ、イギリスのボートレースと異なった楽しみがあります。」
竜船は中国の伝統的なスポーツで、世界の40数カ国で催されたことがあるということです。無錫市では広大な水面があり、竜船のレースに適しています。
地元のドイツ系の会社に勤務するマンゼルさんは、シーメンス・チームの太鼓で調子を取る人です。今回竜船のレースに参加できたことをとてもうれしく思っているとのことです。
「ドイツ人ですが、中国の竜船をとても気に入っています。20数人が私の太鼓に合わせて、リズムに乗って漕ぐ、なんと威勢が良いものでしょう。残念なことに、私の太鼓がちょっと遅くなったから、決勝戦に入れませんでした。これからもっと頑張らなくちゃ」
今回の竜船のレースは、中国文化を理解するチャンネルとされ、多数の外国系企業のチームが参加しています。その中の一人、沈さんは
「私たちのチームのメンバーはすべて企業の従業員です。管理職も普通の労働者もいます。みんなで気持ちを一つにし、チームワークが取れています。竜船はわが国の伝統的なスポーツですが、外国の方々が非常に興味を持ってやっています。それに、今回のレースはここ、景色の美しい太湖で行われますから、自然の中で汗を流してレースをする、本当に最高です。」
また、今回の第三回太湖山水祭では「農家に民泊しよう」という催しも企画されていました。
場所は太湖の畔にあるある村です。朝早くから都市部から家族連れで来ている人々でにぎわっています。大人たちは木陰のしたでおしゃべりをして、子供たちは林の中で遊んでいます。田舎ならではののんびりさです。
地元の呉さんが案内してくださいました。
「昔、この村は周りが葦で囲まれていました。子供のころによくここで水泳し、魚や蝦を取っていました。いまここは観光地として開発され、都市部の人々にも農家ならではの楽しみを味わっていただきます」
農家の奥さんが自ら台所で作った料理を食べながら、おしゃべりを楽しみます。
この奥さんは無錫市の隣の常州市の出身で16年前にこちらの村に嫁いできたのだそうです。
「来たばかりのころは周りは茶畑が一面に広がっていましたが、いまはこのように観光客をも受け入れるようになって、収入はずいぶん良くなっています」
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