5月9日午前、中国初の海外流出文化財探索チームを乗せた日本航空(JAL)の航空便が北京の首都国際空港に到着しました。中国の海外流出文化財救出専門基金が中心となって組織した文化財救出活動の日本探索チームは成果をあげて帰国しました。これまでの7日間に、このチームのメンバー20人が東京、横浜、名古屋、京都、大阪などで、日本の収集家と交流したり、文化財市場を訪れたりして、経済的価値が高い文化財数点を買い戻しました。
収穫の一つは青銅三足鬲(れき)。これは商時代の末から周時代の初めの頃のもので、鼎には四字の銘文があります。伝えられるところによりますと、商と周の時代の青銅器は悠久の歴史と掛け替えのない芸術価値があるため、国際市場での価格もここ数年、高いままの状態が続いているとのことです。これは8日に大阪で買い戻したものです。
もう一つは、竜泉窯青釉双耳瓶です。これは、宋時代の末から元時代の初めの頃のもので、残念ながら、すこしキズがあります。6日に横浜の中華街の骨董品店から、32万円で買い戻したものです。
三つ目は、竜泉袋足鬲です。これも宋時代の末から元時代の初めの頃のもので、昔人々が琴を弾く時に使った香炉です。うわぐすりの色が非常に良いが、炉の耳の部分が壊れています。しかし金で改めて作り直しています。最も珍しいのはこの鬲の形で、三つの足の部分は袋のように作られています。
5日午後、一行20人は日本最大の博物館である東京国立博物館を見学しました。彼らは、そこが所蔵している中国文化財の数や質に驚きました。三階のホールに展示されている石刻、書画、磁器など様々な中国の文化財はいずれもすばらしい物です。(つづく・王玉華)
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