「秘め事」ではなくなる
流行の服を身にまとった専業主婦の戈紅聯さん(38歳)は、はつらつとしていて、実際の年齢よりかなり若く見える。子育てをしながら、心の問題や家庭・結婚の相談に応じるボランティア機関の活動にも参加している。
下着(インナー)のことを話題にすると多くの人はきまり悪そうにするが、戈さんはアッケラカンとしている。そのうえ、自宅のクローゼットを開けて、さまざまな色、デザインの下着や寝間着を披露してくれた。
「体に合った下着を身につけてこそ、上に着る服がきれいに見えるのです。それになんだか元気になれますよ。このような軽く柔らかくて美しい寝間着は、家庭生活に華麗さを添えてくれます。ロマンチックで温かいムードもかもしだしてくれますし」。戈さんは下着を上に着る服と同じように重要視しているのだ。
買い物の際には、必ず下着売り場を覗くという。もし、デザイン、色、価格が適当だったらすぐに購入する。「去年、広州で気に入った寝間着を見つけ、色違いを5~6枚買いました」と言いながら、それらを体に合わせてみせてくれた。
戈さんの身近にいる数人の友人たちも、下着のデザインや品質にこだわり、そのためにはお金を惜しまないという。「普段のおしゃべりの中で、下着が話題になることはあまりありませんが、夫婦関係や夫婦生活について話すときは下着や寝間着のデザインなどに触れますよ」と戈さんは笑いながら話す。
現在、街には下着の広告が増えている。きれいなモデルの大胆な広告看板を目にしても、街ゆく人々は平気なようすだ。デパートで下着を選ぶ人々も余裕があり、これまで「秘め事」であったはずの下着が、ごく普通に話題にされる。「セクシー」という言葉を美的価値の一つとして受け入れる人も増えてきた。(「人民中国」より)
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