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中国の中央銀行である中国人民銀行は4月3日、2005年第4四半期の通貨政策に関する報告書を発表しましたが、この中で今年は金融体制改革の推進を速め、金融業の総合経営を試験的に推進するとともに、金融持株会社の健全な発展を図ることにしています。また、銀行業、証券業、保険業、金融持株会社などの現状を注意深く見守り、業界や市場を越えたシステム的なリスクを防ぐことにしています。この他、預金保険制度の整備を速め、市場経済の要求に合わせたリスク補償システムを構築することにしています。
  
報告書は今年のマクロ的な経済情勢を分析した中で、次のように指摘しています。今年は第11次五ヶ年計画の一年目に当り、また、2001年11月にWTO(世界貿易機関)に加入してから5年が経ち、関税引き下げなどを実現させる区切りの年でもある。今の所全般的な情勢は健全な経済発展に有利な状況にあるが、十分に注意すべきことは、現在一部の業界では生産過剰に伴う悪い影響がはっきりと現れており、投資も依然として再び増える恐れがある。一方、国際的には原油価格は高値が続いていたり、保護貿易主義が一段と強まるなど、中国の経済発展に潜在的なリスクとなっている。中国人民銀行の報告書はこのように経済情勢を分析したうえで、今年の通貨政策については、今年も慎重な通貨政策を継続し、通貨政策の連続性と安定性を維持すること。また、人民元と外貨との政策的な調和を強めるとともに、着実に金融の改革開放を推し進め、全力で金融市場を発展させて行くことにしています。
(人民ネットより 訳:馬健)
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