中国では6月の末から、各地の学校は一斉に夏休みに入ります。夏休みの間、子供達に素晴らしい民族音楽を鑑賞してもらうため、多くの芸術団体が子供向けの民族音楽コンサートを行います。このようなコンサートの中では必ず、有名な作曲家・顧冠仁さんの作品が演奏されます。今日の民族メロディーは、この顧冠仁さんが作曲した民族音楽を紹介しましょう。
顧冠仁さんは中国のとても有名な作曲家で、多くの素晴らしい作品を発表してきました。彼の作品は民族色豊かなだけでなく、その時代その時代の息吹が感じられます。今日まずお聞きいただくのは「京調(京劇の調べ)」です。この曲は1960年代、当時わずか18歳だった顧冠仁さんが、京劇を見た後に、インスピレーションが涌き、作曲したものだそうです。この曲は様々な楽器の合奏で始まり、その後中国の伝統楽器・曲笛が京劇の節回しを真似て、清らかな明るい主旋律を奏で、楽しい雰囲気を盛り上げます。
京調
お聞きいただいているのは、中国の有名な作曲家・顧冠仁さんが18歳の時に作曲した「京調(京劇の調べ)」でした。
若干18歳で、このように素晴らしい曲を作り、芸術的な才能を開花させた顧冠仁さんは、60年代初頭、上海音楽学院で作曲理論を学んでいます。そのため、彼の曲は音楽理論がしっかりしていると定評があります。では続いてお送りするのは顧冠仁さんの代表作「花木蘭」です。この曲は今から1500年前の南北時代の詩歌を元に作られた琵琶協奏曲です。女性の英雄・花木蘭が男装し、父親の変わりに軍隊へ入り、活躍したのちに凱旋した物語がもとになっています。この曲は琵琶協奏曲の一部で、琵琶奏者が巧みな演奏で、花木蘭が戦場で血を浴びて奮闘する場面を表現しています。
花木蘭
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